「最近トイレが近い……」今すぐできる頻尿対策・トレーニング

以前よりトイレが近くなったと感じていませんか? 外出中や仕事のときなど、急に尿意があると困ってしまいますよね。「年のせいだから仕方がない……」などとあきらめず、自分にできる対策を始めることが大切です。
この記事では頻尿の原因や、今すぐに始められる頻尿対策などをご紹介します。トイレの症状でお悩みの人はぜひ参考にしてください。
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1.頻尿になる原因

頻尿とは「排尿回数が多い」状態のことです。一般的には起床時から寝るまでの尿の回数が8回以上の場合を頻尿といいますが、本人が排尿の多さを苦痛に感じるようであれば、8回未満でも頻尿として扱います。(※1)
頻尿になる原因は、さまざまです。水の飲みすぎによる頻尿や尿路感染による炎症、加齢や前立腺肥大などによる「過活動膀胱」、電車に乗る前や外でトイレを見かけたときなど尿意があまりなくてもトイレに行きたくなってしまう「習慣性頻尿」などが挙げられます。
また、夜だけ何度もトイレに行きたくなる「夜間頻尿」という症状も多いです。夜間頻尿の原因としては、膀胱にためられる尿量が少なくなってしまう膀胱蓄尿障害や、睡眠障害などがあり、原因に応じた対処が必要です。
2.頻尿を解消する対策方法

頻尿の対処法を3つご紹介します。
2-1.辛い物・アルコール・カフェインを控える
頻尿が気になる人は、辛い物やアルコール、カフェインを摂り過ぎないようにしましょう。
辛い物に含まれるカプサイシンには、膀胱を刺激する作用があることが知られています。また、アルコールは利尿作用を促し、カフェインは利尿作用と膀胱を刺激する作用の2つの働きから頻尿を悪化させるおそれがあります。
2-2.骨盤底筋トレーニングをする
骨盤底筋(骨盤の底にある複数の筋肉)の筋力が衰えると尿漏れや頻尿が起こりやすくなるため、日頃から骨盤底筋トレーニングを行って筋力低下を防ぎましょう。
<骨盤底筋トレーニングの手順>
(1) 仰向けになり、両脚を肩幅に開いてひざを立てる。
(2) 肛門と尿道(女性の場合は膣も)をぎゅーっと縮めるように意識して、骨盤底筋を収縮させる。おなかや脚には力を入れないように注意する。
(3) 10秒収縮させたら緩めるのを10回繰り返す。これを1セットとして、1日3回行う。
骨盤底筋トレーニングは継続することが大切で、目安として3か月程度続けると効果が実感できる人が多くなります。
2-3.漢方薬をとり入れる
頻尿ケアには根本改善を目指す漢方薬もおすすめです。頻尿の改善には、「ゆるんだ筋肉を引き締める」「水分代謝を改善する」「膀胱の機能を正常化する」「自律神経の乱れを整え、排尿のコントロールを改善する」などの漢方薬が適しています。
<頻尿におすすめの漢方薬>
・牛車腎気丸(ごしゃじんきがん):からだを温めて腎を補い、加齢による泌尿器・生殖器の機能低下に伴う排尿障害、頻尿を改善する漢方薬です。冷えやすい、または、下肢の痛みがある方に向いています。
・清心蓮子飲(せいしんれんしいん):水分代謝を調整し、余分な水分を排出する作用や、炎症を鎮め、尿路の機能を正常化する作用によって頻尿を改善します。
頻尿に有効な漢方薬にはたくさんの種類があるため、自分の症状や体質に合ったものを選ぶことが大切です。「あんしん漢方」のようなオンライン漢方薬相談サービスを活用して、漢方薬のプロに相談してみましょう。