サインを見逃さないで!ほてりやホットフラッシュはホルモンバランス乱れのサイン
「最近、急に顔がほてって汗がたくさん出るようになった」
「常にのぼせている感覚があり、些細なことでもイライラしやすくなった」
このようなお悩みをお持ちの人は、もしかすると「ホットフラッシュ」とよばれる更年期症状が生じているかもしれません。
更年期症状は、閉経期(閉経の平均年齢は50.5歳 )(※1)の前後合わせて10年間に生じるといわれており、自律神経失調症状と精神症状が相互に関係しあって起こると考えられます。
そこで今回は、ホットフラッシュの症状とメカニズム、効果的な漢方薬をご紹介します。
1. そのほてり感はホットフラッシュかも?
ホットフラッシュの「のぼせ・ほてり・発汗」といった症状には個人差があります。
自分の気になっている症状が、ホットフラッシュによるものなのか否かをチェックして、原因を理解していきましょう。
1‐1. ホットフラッシュの症状
ホットフラッシュの症状は、個人差があり多様であるため、「調子が悪いだけ」と軽く済ませる人もいれば、「何かの病気ではないのか」と重く捉えて悩む人もいるようです。
自分の症状が「更年期」によって生じているものなのかを理解することで、対策することができるでしょう。以下に、ホットフラッシュの症状の特徴を示します。
<ホットフラッシュの症状>
・突然のぼせて顔が熱くなる
・ほてりや発汗が顔から始まり、頭や胸に広がる
・顔は熱いが、手足や腰が冷える
・熱感と発汗が2〜4分間持続し、ときに動悸が起こる
・気温と関係なく、急に汗が出る
・夜中に大量の汗をかく
このような症状に当てはまる人は、「更年期」のホルモンバランスが原因と考えられます。
ホットフラッシュの症状があらわれるメカニズムを理解したうえで、自分に合ったセルフケアや漢方薬をみつけていきましょう。
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1‐2. 更年期のホルモンバランスが原因
更年期に起こるホットフラッシュは、ホルモンバランスの乱れが原因と考えられています。
20~30代でピークを迎える女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)が、40代に入ったころから急激に低下し始め、自律神経の失調につながるため、ホットフラッシュの症状が起きるといわれているのです。
女性ホルモンは、脳(視床下部)の指令により卵巣から分泌されていますが、更年期には卵巣の形態が変化して機能が低下するため、卵巣からうまく女性ホルモンが分泌できなくなります。
そうすると、視床下部からのホルモンが過剰に分泌されてしまうのです。視床下部は、ホルモンだけでなく自律神経をコントロールする役割も担っているため、ホルモンバランスが乱れると自律神経にも影響が出てしまいます。
自律神経は、血圧や体温、発汗などをコントロールしているため、自律神経が乱れるとこれらの調節がうまくいかなくなり、ホットフラッシュの症状につながると考えられているのです。
(※4)