タイプ別むくみ解消法を薬剤師が解説
3.【タイプ別】おすすめ漢方薬の種類は?
むくみに効果のある漢方薬はいくつもありますが、自分の症状や体質に合った漢方薬を選ぶことが大切です。以下で、むくみのタイプ別におすすめの漢方薬をご紹介します。
・水停滞むくみには五苓散(ごれいさん)
・水太りむくみには防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
・冷えむくみには当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
それでは、それぞれの漢方薬について詳しくみていきましょう。
3‐1. 水停滞むくみには五苓散(ごれいさん)
五苓散は、停滞している水の巡りを良くして体内の水分のバランスを整え、余分な水分を体外へ排出する働きがあります。
(※2)
3‐2.水太りむくみには防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
水太りむくみにおすすめの漢方薬は、防已黄耆湯です。防已黄耆湯は胃腸の働きを高めるとともに、水の巡りを良くします。
余分な水分を体外に排出することで、水太りやむくみを改善させるのです。
(※3)
3‐3.冷えむくみには当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
当帰芍薬散は比較的体力がなく、冷え症で疲れやすい方におすすめの漢方薬です。からだの水分代謝を高め、余分な水分を取り除きます。
また、血行を促進し、足腰の冷え症を改善させます。冷え性とむくみの両方に悩んでいる方には、当帰芍薬散がおすすめです。
(※1)
3‐4.漢方は自分の体質に合ったものを選ぶことが重要
漢方薬のなかには、体質改善をしてむくみの解消を手助けしてくれるものがあります。ただ、漢方を服用するうえで大切なのは、自分の体質や症状に合ったものを選ぶことです。
合わないものを服用すると、効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。
インターネット相談窓口を設けている「あんしん漢方」のようなサービスを利用して、薬効や副作用、漢方薬との相性、日常生活の養生法などを相談してみるといいでしょう。
4.自分に合った漢方で、むくみを解消しよう
今回の記事では、むくみのタイプ別に合わせたおすすめの漢方薬を紹介しました。
漢方薬は、血流や水分の巡りを良くして、むくみにくいからだ作りをサポートしてくれます。気になる方は薬剤師など信頼できる専門家に一度相談してみましょう。
日常に漢方薬をとり入れることでむくみに悩まない毎日を過ごしましょう。
参考文献:
(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「オースギ当帰芍薬散料エキスG」
(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「クラシエ五苓散料エキス錠」
(※3)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「オースギ防已黄耆湯エキスG」
[文:あんしん漢方]
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薬剤師 稲嶺 千春
北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。
さまざまな経験をするなかで、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。