忘年会前に必読!お酒を安全に楽しむ方法とは
アルコール依存症になりやすいタイプの人って・・・?
一方、脳神経細胞自体にもアルコールに対する感受性というものがあり、これは「訓練」することができます。
どういうことかというと、アルコールを頻繁に摂取するようになることで、感受性が悪くなる、つまり酔いにくくなるということです。いわゆる、耐性ができます。
よく、「以前はお酒に弱かったけれど、飲んでいるうちに飲めるようになった」という人がいますが、それは耐性ができたということになります。
このようなタイプの人は、たとえ飲めるようになったとしても、体へのダメージは変わりません。無理して飲み続けていると、体を壊してしまう危険性があります。
脳におけるアルコールの感受性にも個人差があり、遺伝的な部分が大きいです。
若いときから、どんなに飲んでも酔っぱらうことがない、という人がたまにいますが、おそらく脳のアルコールに対する感受性が極めて低く、酔う感覚がないのかもしれません。
だから、どんどん飲めてしまう。こういったタイプの人は、アルコール依存症になりやすいと言われています。
お酒に弱ければ、適量でやめることもできるでしょう。でも、お酒に強い(と自分で思っている)ことが、体にダメージを与えるほどの飲み過ぎに繋がってしまいます。
お酒に強いことは、必ずしもいいことではないと言えるでしょう。
飲み会が重なるであろう年末を前に、改めて自身とお酒の付き合い方について見直してみてはいかがでしょうか?
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
『お酒の「困った」を解消する最強の飲み方』(青春出版社刊)
【著者】
溝口 徹(みぞぐち・とおる)
福島県立医科大学卒業後、横浜市立大学病院、国立循環器病センターを経て1996年辻堂クリニックを開設。
2003年には日本初の栄養療法専門クリニック・新宿溝口クリニック(現・みぞぐちクリニック)を開設。
精神疾患ほか多くの患者治療にあたるとともに、患者や医師向けの講演会も行っている。