老化予防にはミトコンドリアを意識しよう!細胞から若々しくなる生活のポイント
からだの細胞にとって重要なミトコンドリア。「昔授業で習ったような……」「何となく聞いたことがあるけど、くわしく説明できない」という人も多いのではないでしょうか?
実は老化を防止するうえでとても大事です。今回は、なぜミトコンドリアが老化予防に重要なのか、ミトコンドリアを活性化させて老化を防止するための方法についてもご紹介します。
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1.老化予防に重要な「ミトコンドリア」とは
ミトコンドリアとは、わたしたちのからだの細胞のなかに存在している、小さな器官です。主な役割としては、エネルギーを産生することと、脂肪を燃焼して糖の代謝を活発にすることです。
また、アポトーシス(細胞死)の制御や、免疫機能にも関わっています。
ミトコンドリアが正常にはたらかないと、エネルギー代謝障害をはじめ、筋力低下や中枢神経障害、心臓、腎臓、肝臓などの障害の原因になります。
ミトコンドリアが機能低下すると、細胞の老化につながる(※1)ため、若々しさを保つには、ミトコンドリアを活性化させて老化への抵抗性を高めることが重要です。
2.ミトコンドリア活性化のポイント
ここからは、ミトコンドリアを活性化させるためのポイントを2つご紹介します。
2‐1.カロリー制限
カロリー制限を行うと、ミトコンドリアの増加が期待でき、実際に「カロリーを25%減らした食事を半年続けることによって、筋肉中のミトコンドリアが増えた」というデータも存在します(※2)。
また、細胞の酸化の原因である活性酸素を抑えられることも。
過去には、ラットやアカゲザルの実験でカロリー制限した個体の寿命延長や抗老化作用が実証されており(※3)、人間に対しても有益な効果が得られる可能性があります(※4)。
ただし、極端なカロリー制限は健康を害する可能性が高くなるので、カロリー制限の際には不足しがちなビタミン・ミネラルを十分に摂取することが必要です。
2‐2.適度な運動
ミトコンドリアは、持久力トレーニングで増加するといわれています。
ミトコンドリアは、酸素を利用し、糖や脂肪酸をATP(アデノシン三リン酸)というエネルギー源を生成します。ATPは「エネルギー通貨」ともいわれ、ATPなしでは人のからだは動きません。
そして、古くなったミトコンドリアはATPの生成能力が低下し、活性酸素を多く排出するようになります。
運動不足を解消することで、ミトコンドリアの質や量を改善し、ATPを増加させることができます。