年末年始太りにファスティングはNG?中高年の理想的なダイエットとは
イベント続きで外食の機会が増えていた年末年始。毎年この時期は正月太り解消に頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、年末年始太りをリセットする理想的なダイエットについてご紹介します。
1.話題のファスティング……中高年には危険?
近年注目を集めているファスティングは「プチ断食」ともいわれ、一定期間固形物を摂取しないことで体重を減らす方法です。
しかし、摂取カロリーの減少によって頭痛、めまい、吐き気、だるさなどの症状が出ることがあり、素人によるファスティングは危険を伴うこともあるため、注意が必要です。
人間のからだは食べ物を消化することで熱を作り体温を維持しているため、ファスティングや単品ダイエットなどは体温の低下につながります。
体温が下がると代謝が落ち、痩せにくくなると考えられます。
また、中高年以上の方が「食べないダイエット」に安易に取り組むことで免疫力が低下し、筋肉量が減るリスクが高く、筋肉量が減るとサルコペニア(筋肉減少症)と呼ばれる筋力・身体能力の低下やフレイル(心身の虚弱状態)を招く恐れがあります。ファスティングに興味があるという方もしっかり調べた上で、余裕を持って取り組む必要がありそうです。
2.中高年の理想的なダイエットとは?
無理なダイエットは健康によくないとはいえ、年末年始で増えてしまった体重をできるだけ早く元に戻したいという方も多いのでは。そこで、ここからは中高年の方が意識すべきダイエットのポイントをご紹介します。
2-1.タンパク質中心の食事
50代以降では筋肉量は低下することがわかっているため、積極的にタンパク質を摂ることが大切です。
人のからだの約20%を占めるタンパク質は筋肉、臓器、皮膚、骨、細胞などの組織を作っています。
タンパク質は20種類のアミノ酸で構成される栄養素ですが、そのうち9種類は体内で合成することができないため食事から摂取する必要があります。
タンパク質の1日の推奨摂取量は男性65g、女性50gです。(※1)
魚、卵、牛乳、豆腐などの大豆食品を意識して摂るようにしましょう。
タンパク質は炭水化物や脂質とは異なりからだに蓄えておくことができないため、まとめて摂取するのではなく朝昼晩で毎食20〜30gを目安に摂りましょう。
2-2.お菓子やジャンクフードを摂らない
脂肪1kgを消費するために必要なエネルギーは7200kcalです。(※2)1か月で1kg減量しようと思うと1日当たり240kcalを消費する必要がありますが、運動で消費するのはかなり大変。
そこで、以下のようなものを少し我慢したり半分にしたりすることが無理のないダイエット成功への近道なのです。
生ビール(中)1杯:180kcal、 カップラーメン350kcal、 フライドポテト350kcal、コンビニのシュークリーム200kcal
これならジムやランニングなどに時間とお金をかけるよりも簡単にできますね。仕事の合間に、自分へのご褒美にとついつい摂取しがちなこれらのカロリーを今年は見直してみましょう。
2‐3.適度な筋トレと運動
ダイエットにはウォーキングや水泳などの有酸素運動に加え、筋トレなどの無酸素運動も行うと脂肪燃焼効果が高まります。
忙しいときは階段の昇り降りでも十分ですよ。
運動習慣をつけることはダイエット効果だけでなく、フレイル予防にもなります。