夜間痛って知ってる?症状と改善策とは
[文:オクノクリニック | モヤモヤ血管による慢性痛治療(https://okuno-y-clinic.com)]
夜、眠りを妨げる痛みを夜間痛といいます。
夜間痛の生じる代表的な疾患が肩関節周囲炎です。
一般に「四十肩」とか「五十肩」といわれているものです。
これまで、四十肩がなぜ痛いのか?どうして夜間に痛みが生じるのか?
これらは、疑問のままでした。
私は、ある患者さんをきっかけに、四十肩・五十肩の夜間痛の原因、ヒントとなることを見つけることができました。
私は以前、がんの患者さんにカテーテルを使って抗がん剤を血管の中から局所に投与する「血管内治療」というのにたずさわっていました。
その時、、40代の女性の乳がんの患者さんに治療をしていたところ、
「先生、最近肩がとても痛くなってきて、全然腕が上がらないんです。顔も洗えないんです。夜も痛くて起きてしまいます。」といわれました。
乳がんの治療は、脇の下の血管から治療します。
このときも腋窩動脈(えきかどうみゃく)とよんでいる脇の下の血管にカテーテルを進めていました。この動脈からは、肩関節へ向かう血管がすぐ近くにあります。
そこで、肩の動脈を撮影してみました。
胸肩峰動脈(きょうけんぽうどうみゃく)という血管を撮影したところ、だれの目にもはっきりわかるような異常に増えた血管が画面に映し出されました。
肩関節の前方、腱板疎部(けんばんそぶ)と呼ばれている場所に、くしゅくしゅとした異常な血管が現れたのです。