がんで若死にしないようにしよう
[文:女性医療クリニックLUNA(http://www.luna-clinic.jp/)]
芸能人が癌で亡くなるととたんに、一時的にマスメディアがその癌に注目し報道が増える傾向にある。
しかしこの20年くらい闘病して死亡するというパターンは、乳癌患者では決して珍しいものではない。最近の乳癌患者は、発症してから10年以上生きるのが当たり前である。いや最近の癌は、どの癌でも、簡単に死ぬことはあまりない。ある癌にかかり、再発すると、人間はかなりの確率でその癌で死亡するのだが、延命治療は確実に進歩しており、以前は何ヶ月後だった死亡時期が、何年後や場合によっては何十年後になったりする。例えば75歳以上の男性が前立腺癌になった場合、病型にもよるが、手術しないで、薬で治療する場合が多い。
人間は、120歳前後までに確実に1度は死ぬので、変な言い方だが前立腺癌細胞を抑えてこんでいるうちに、心筋梗塞とか肺炎など病気で患者が死亡するのを待つのである。乳癌の場合、前立腺癌にくらべ圧倒的に発症年齢が若いので、癌細胞を抑えこめる時間より、人間の寿命のほうが長い場合が多く、残念ながら癌死してしまう。
将来的には、医学が進歩して、50年以上癌を確実に抑える薬ができれば、癌の手術はなくなり、高血圧や糖尿病と同じく癌は薬でコントロールする時代がくるそうだ。
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