【医師に相談】偽痛風(ぎつうふう)とはどのような病気ですか?

タグ: , 2025/1/21

Q:偽痛風はどのように診断しますか?

偽痛風の診断は、レントゲン検査で関節の軟骨に石灰化が起きていることを確認します。
最も確実な診断方法は、炎症が起きている関節から摂取した関節液の中に、ピロリン酸の結晶の存在を確認する方法です。膝関節は大きな関節なので、関節液を摂取しやすく診断がしやすいですが、手首や足などの関節では関節が小さく、関節液を簡単に採取できないため、確定的な診断は難しい場合があります。

また、偽痛風は細菌感染によって生じる化膿性関節炎や痛風、関節リウマチなどと症状が似ているため、血液検査をしてこれらの原因疾患がないことを確認することも重要です。

Q:偽痛風になる原因は何ですか?

偽痛風はピロリン酸カルシウム結晶の関節軟骨や周囲組織への沈着を原因とします。沈着する原因は分かっていませんが平均年齢70歳程度と高齢者に多く加齢はリスク因子の1つとされています。若年(55歳以下)症例では代謝性疾患(低マグネシウム血症、副甲状腺機能亢進症、ヘモクロマトーシスなど)に続発する例、遺伝性、外傷後の発症が多いです。

Q:偽痛風の発作は繰り返しおきますか?

偽痛風は繰り返し発作を起こすことがあります。加齢や関節の損傷などが進むにつれて、発作の再発リスクが高くなることが多いです。

代謝性疾患(副甲状腺機能亢進症、ヘモクロマトーシス、低マグネシウム血症など)がある場合、結晶の沈着が進むため再発しやすくなります。特に関節内にピロリン酸カルシウム結晶が多く沈着している場合、炎症が起きやすく発作が繰り返される可能性が高まります。

Q:偽痛風の発作を防ぐには何をしたらいいですか?

偽痛風の発作予防として欧米では痛風と同様のコルヒチンを投与することがありますが、日本人では欧米人より副作用が多く注意が必要です。痛風と異なり食事療法による予防効果はないと考えられています。このため、偽痛風は予防の方法は確立されておらず、発症したら対処することが基本となっています。

偽痛風の痛みを治すにはどうすればいいですか?

偽痛風発作の痛みには、ステロイドの関節注射や湿布、消炎鎮痛剤の内服等が行われます。通常はそこまで長引かないことから、これらの対象療法で炎症が静まるのを待てば、後は症状を残すことなく日常生活に戻れることが多いです。たまに症状を何度も繰り返したり、発作の期間が長くなったりする場合があります。

このような際は、痛みのカテーテル治療や動注治療と言う炎症に伴い不要にできた異常な血管を減らす治療が有効なことが知られています。





[文:オクノクリニック | モヤモヤ血管による慢性痛治療]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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