CM関節症という症状をご存知ですか?
Q:自分のCM関節症は重症でしょうか?どのように分類されますか?分類によって治療は異なりますか?
CM関節症の分類は、レントゲンによる分類があります。stage1から4まであり、1が軽症でstage4へと進行します。
stage1:関節形態正常、関節裂隙の軽度開大
stage2:関節裂隙の軽度狭小化、2mm以下の骨片
stage3:関節の著明な破壊、2mm以上の骨片
stage4:stage3に加えて舟状大菱形骨関節の変形性関節症を伴う
stage1, 2は保存療法、stage3, 4は手術が検討されますが、これらはレントゲン所見で、症状と必ずしも一致しないので、まずは装具などの手術ではない治療を行うのが一般的です。
症状が痛みから変形(stage3から4)になってきますと、重症になってくると考えて下さい。
痛みの場合は、主に安静、鎮痛剤の服用、湿布、ストレッチなどの他、専用のサポーターで関節を固定することも重要です。CM関節に少量のステロイドを注射することもあります。
変形が強くなり、日常生活に支障が出る様であれば、手術も検討されます。手術は約1割の症例で行われているというデータもあります。
Q:CM関節症を改善させる漢方薬はありますか?
関節症には痛散湯などが処方されることがあります。しかし効果は限定的で対症療法の要素が強いです。
Q:CM関節症の手術にはどんなものがありますか?入院期間や固定期間は?失敗する場合はあるのでしょうか?
CM関節を削って関節を固定してしまう方法(関節固定術)、CM関節の靭帯再建術(関節形成術)、人工関節置換術などがあります。
親指に強い力がかかる中年男性には関節固定術、親指がよく動くことを希望する方には関節形成術が行われます。固定術は、疼痛の改善には優れていますが、関節の可動性は失われ、親指が人差し指にくっつかなくなるため、巧緻性障害(小さいものがつかみにくくなる、洗顔時に水が漏れるなど)が生じる可能性があり、ポケットに手を入れにくくなることもあります。偽関節(別の部位に関節を形成してしまうこと)も合併症として挙げられます。
関節形成術の場合、関節の可動性は残りますが、強い力はかけにくくなります。また、術者の技量に左右されるとされます。人工関節は長期間で成績の良いものがないのが現状です。習熟した手外科医が行えば合併症率も低く、成績がいいとされますが、実際には術者が慣れた方法を勧められることもある様です。
入院は1週間以内ですが、その後の固定は約3週間程度、その後2ヶ月くらいは親指に強い力を加えない様にします。痛みと力の改善には約半年ほどかかります。
Q:CM関節症の手術にはどんなものがありますか?入院期間や固定期間は?失敗する場合はあるのでしょうか?
一般的な治療法で改善されない場合、新しい治療法も検討してみてもよいと思います。
最近では変形性関節症の関節には余計な血管が増えていて、腫れや炎症、痛みの原因になることが知られており、それらの血管を減らすための新しい治療も開発されています。
5分ほどで終わる簡単な治療で、一般的な治療よりも効果があります。
[文:オクノクリニック | モヤモヤ血管による慢性痛治療]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証する