【妊活専門】シェフ×看護師 出張料理で負担をラクに!妊活を底上げする食事のコツ
妊活中の料理は負担大…。出張シェフの利用で、生活はどう変わる?
あゆこさん
私自身、出張料理を通して妊活のサポートができているんだな、と実感できたことがありました。
以前、お客さまから「食事に安心感が増し、精神面(でのサポート)が大きいです」「あゆこさんの食事のサポートがあったから妊娠できたのではないかと思います」とメッセージをいただいたことがあるんです。そのときは、思わず泣きそうになりました。
西岡さん
それは嬉しいですね……!
あゆこさん
「食事に安心感が増した」という言葉の背景には、たとえ病院で栄養・食事バランスに関するパンフレットをもらって知識はついても、「毎日の食事でどうやって摂取すればいいの?」「具体的なレシピがわからない」と実践に結びつかない実情があると感じています。
実際、夫婦で話し合って「実践が難しいとなると、料理を依頼した方が早いんじゃない?」と、シェアダインを利用し始めたという方もいらっしゃいました。
西岡さん
なるほど。食事の相談に加え、「栄養バランスを考えて料理をする」という負担を減らせるのは心強いですよね。
今は働きながら妊活される方も多いですが、ただでさえ仕事と家事の両立でも大変なところに妊活を加えるとなると、もう持ち物がいっぱいな状態なんです。
仕事を終えて駆け込みで病院行って長い待ち時間を過ごして帰宅、さらに料理となると、女性はかなり苦しいかなと……。
その重すぎる負担を1つ減らすのに、妊活専門の出張シェフに任せるという選択肢を持ってもいいと思います。
妊活中に意識したい「栄養素」とは?赤ちゃんを迎える前の注意点
編集部
あゆこさんは、妊活中の方向けに料理を作る際、どんな相談やリクエストを受けることが多いですか?
あゆこさん
「身体が冷えやすい」「貧血気味だから少しでも食事で改善したい」というお客さまが多い印象です。
たとえば、冷えが気になる方には、身体を温める食材を使った料理や温かい食事を提供しつつ、普段の食事ではこうするといいですよ、といったアドバイスもお伝えしています。
身体が冷えて血の巡りが悪くなると、どんなにいいものを食べていても、身体に栄養が行き渡らなくなってしまうので……。
西岡さん
そうですよね。貧血や冷えは妊活にも影響を与えるので、普段から身体を温めて血行をよくするのは重要だと思います。
編集部
妊活中に摂りたい栄養素には、どんなものがあるのでしょうか?
あゆこさん
・葉酸
・鉄
・タンパク質
・炭水化物
・脂質
・亜鉛
・ビタミンD
妊活では、このような栄養素を積極的に摂ることをおすすめしています。
西岡さん
なかでも葉酸は、厚生労働省でも摂取が推奨されているくらい知名度が高く重要な栄養素。
「妊娠中に摂るもの」と思っている方も多いのですが、葉酸は二分脊椎など赤ちゃんの先天異常リスクを抑制するのに必要です。
妊娠が判明する頃には摂取していただきたいので、私はよく「赤ちゃんが欲しいと思ったら意識的に摂り始めてください」とお伝えしています。
あゆこさん
葉酸は「造血のビタミン」とも言われていて、鉄と葉酸を一緒に摂取することで、妊活・妊娠中の貧血改善も期待できます。
赤ちゃんのためにはもちろん、お母さん側にとっても嬉しい栄養素なんです。
編集部
そのほか看護師という視点から、意識的な摂取を推奨されている栄養素はありますか?
西岡さん
鉄分や葉酸に加えて近年注目を集めているのが、ビタミンDです。ビタミンDと着床の関連性を示唆する研究結果がある一方、不足しがちな女性は多いので、しっかり摂っていただきたいですね。
あと注意していただきたいのは、避けがちだけれど適度に摂る必要がある「脂質」。
というのも、女性ホルモンのエストロゲンは、コレステロールが分解されてできるもの。つまり、過度に脂質をカットしてしまうと、エストロゲンがうまく作られず、排卵しなくなってしまうんです。
あゆこさん
たしかに、「過度なダイエットによって生理が止まってしまった」なんて話も聞きますよね。
西岡さん
そうです。それも、脂質の過度な制限が原因なんですよね。
もう1つ食事で気をつけたいのが、炭水化物や糖分の摂りすぎによる「糖尿病」です。糖尿病の方のなかには、排卵障害や多嚢胞性卵巣症候群が見られることも少なくないんです。
妊活中の食事については、そういったお話をすることもあります。
あゆこさん
私も「甘いお菓子などは避けたほうがいいですよ」とアドバイスすることが多いです。とはいえエネルギー源としての炭水化物は必要なので、GI値(血糖値の上昇度合いを表す数値)を意識するのが重要かなと思っています。そもそも炭水化物は、食物繊維と糖質を合わせたものです。
白米と甘いお菓子を「同じ炭水化物」と思っている人も多いかもしれませんが、食物繊維の量やGI値で見れば、質が違うんです。
西岡さん
質ですか?
あゆこさん
たとえば、食物繊維を豊富に含む玄米を食べるのと、食物繊維をほぼ含まないクッキーを食べるのとでは、血糖値の上がり方が全く異なります。玄米の場合はゆるやかに上昇するのに対し、クッキーの場合は、ポンと急激に上がるのが特徴。
しかも、血糖値は急激に上昇すると同じく急に下がるので、また甘いものを食べたくなる悪循環に陥り、イライラするなど精神面にも影響が出てしまうんですね。
だからこそ「お菓子を食べたいからといってご飯を抜くというのはやめてくださいね」とお伝えしています。