「エンパス」ってどんな人?
エンパスとHSP
エンパスと似た概念に、HSP(highly Sensitive Personの略で、人一倍敏感な人と訳されます)というものがあります。
HSPは主に心理学の世界で使われる用語です。
HSPの方は匂いや音、光や触感など五感でキャッチする刺激に対してとても敏感で、普通の人に平気なレベルの刺激でもHSPの方とっては堪え難く感じてしまいます。
また、HSPの方の中にも「他人の感情」を察しすぎるがために、学校や会社などの集団生活の中では疲弊しやすいという方も少なくありません。
HSPに対して、エンパスはどちらかというとスピリチュアルな世界で使われることが多い用語です。
エンパスの特質の中にはHSPの「五感が繊細で感じやすい」部分はたいてい含まれると言われますが、エンパスでフォーカスされるのは、どちらかというと「他者への共感能力」の方です。
個人的な印象ですが、HSPと言われる方の中には「五感を通してキャッチする刺激に敏感+共感体質」という方もいれば、匂いや味覚、光や触感には敏感だけど、生きづらさに繋がるほどの他者への共感体質ではないという方も。
両方のタイプがいるようです。
一方エンパスについては、「他者への共感(同調)体質」がまずあって、それ以外にも、土地や場所のエネルギー、霊などの目には見えない存在、動物や植物の感情?への知覚などなど、五感を超えた第六感や霊感と呼ばれるようなものを生まれつきの性質として持っています。
初めてお会いする方に「私はエンパスでしょうか?」という質問をよく受けますが、エンパス体質かそうでないかという区分けは明確にあるわけではないので、あくまでも「エンパス傾向が強い、弱い」というぐらいで捉えてもらえればと思います。
エンパスとHSPの違いについてはこちらの記事にも書いていますので、参考にしてください。
エンパスの種類
自らもエンパスで、エンパスについて研究している米国の心理学者Judith Orloff,MDによると、エンパスの種類には以下のようなものがあります。
1、フィジカル(身体)エンパス
特に周囲の人々の身体的症状に同調し、自身の身体に同様の痛みや症状を感じたり、逆に健康な人に同調し自然と良いエネルギーを受け取ったりする。
2、エモーショル(感情)エンパス
主に他の人々の感情をピックアップして、喜びなどポジティブなものであっても悲しみなどのネガティブなものであってもその両方を自分のもののように感じてしまう。
3、直感エンパス
高次からの直感やテレパシーを感じたり、夢の中でメッセージを受け取ったり、動物や植物とコミュニケーションができたり、いわゆる「あの世」とコンタクトができたりする。
直感エンパスは、機能的な側面から下記のような分類をすることもあります。
テレパシックエンパス
目の前の人から、直感的な情報を受け取る。
プレコグニティブ(未来予知)エンパス
起きているとき又は眠っているときに未来についての情報を受け取る。
ドリームエンパス
夢から直感的な情報を得て、誰かを助けたりアドバイスをする。
ミディアムシップ(霊媒)エンパス
「あの世」のスピリットから情報を受け取る。
植物エンパス
植物のニーズを感じたり、そのエネルギーと繋がることができる。
地球エンパス
地球や太陽系、気候の変動に同調する。
動物エンパス
動物にチューニングし、コミュニケーションする。
参考「The Empath’s Survival Guide – Life Strategies for Sensitive People」 Judith Orloff,MD
もちろん一人のエンパスさんが上記の一つに当てはまる場合もあれば、複数に当てはまるという場合もあります。
自分がどんなタイプのエンパスかということを認識することで、自分の人生をより豊かにしたり、他の人のためにその資質を活かすこともできるとDr.Judithは提案しています。
また上記のようなタイプとは別に、自分の外側に対する関わり方の傾向性を捉えて「内向的エンパス」と「外向的エンパス」という分け方をすることもあります。
多くのエンパスは「内向的エンパス」の傾向が強く、一人でいるのを好み、コミュニケーションも一度に多くの人と話すことは好みません。
「外向的エンパス」は、比べると社交性があり、多くの人が集うような場所にいることも嫌いではありません。
また、比較的大きなグループの中でのコミュニケーションもできますが、そういった機会の後には、自分を一旦リセットするための長時間の「一人の時間」や睡眠を必要とします。