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昨年12月の日ロ首脳会談では平和条約締結に向けた交渉責任者を日ロ両外相とし、今年1月中旬に続いて今月17日(日本時間)にドイツのミュンヘンで2回目の日ロ外相会談が行われたが、議論は平行線。
ラブロフ外相は「南クリル諸島(北方領土)のロシア主権を含む第2次大戦の結果を受け入れなければ協議は進まない」とする従来の主張を繰り返し、河野外相は共同経済活動をアピールするにとどまった。安倍首相の任期は残り2年半、対するプーチン大統領は5年。安倍首相の足元を見るロシアが焦らし戦術でさらなる譲歩を求めてくるのは必至だ。
「官邸周辺は『2島プラスα』を盛んに流し、期待を持たせていますが、現実問題としてどうなのか。色丹島には約3000人の住人が暮らし、引き渡し反対運動を展開しているし、歯舞群島には国境警備隊が配備されている。平和条約を締結しても、領土喪失を望まないロシアは1島も引き渡さず、共同経済活動を口実に日本から資本や技術をむしり取るだけではないのか。そうした懸念が高まっています」(日ロ外交関係者)
安倍首相は今年6月に大阪で開催されるG20首脳会議のタイミングでの平和条約締結に向けた大筋合意をあきらめていないが、どっちに転んでも見通しは真っ暗だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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