国民が「中止７０％」でも決行あるのみ・・・呪われた東京五輪ズンドコ騒動集

●キング森会長も女性蔑視発言でクビ
　今年２月３日、ＪＯＣ臨時評議員会のあいさつで、森喜朗会長が「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などと発言。国内外からの批判の声は止まることを知らず、辞任は不可避に。しかも盟友の川淵三郎氏に「禅譲」しようとしたところ、イメージダウンを恐れる菅政権がこれを拒否。すっかりやる気だった川淵氏を尻目に、森会長の直系の弟子にあたる橋本聖子氏に後任が託されるなど、大騒動となったのは記憶に新しいところです。

　メディア関係者はこう語ります。

　「皮肉な話ですが、森会長の辞任によって旧来のオヤジ会話の常套句的な女性蔑視の姿勢が『アウト』であることが満天下に伝わった。絶対的な権力を持つ『王様』ですらそのポストを追われてしまうぐらいのことだと、これまで遅れていた日本人のジェンダー意識が一気に変わるきっかけになりました。ここで日本人の意識がよき方向に向かっていけば、これは東京五輪を巡る最大の『レガシー』になるかもしれません」

●「オリンピッグ」侮辱演出騒動
　開閉式の演出を統括する重責を担う佐々木宏氏がLINEグループに投稿した「渡辺直美さん＝オリンピッグ」のあり得ない演出案。テレビのワイドショーではコメンテーターによる「内々のLINEが外部に流出するなんて、流出させる側の意識ってどうなの？」的な意見も散見されましたが、問題の本質はそこではないでしょう。

　報道によれば、東京五輪・パラリンピックという国家的なプロジェクトに関して、必死に準備を重ねた若きクリエイターから一部のオヤジたちが権力闘争を仕掛け、実権を強奪。人権感覚が欠如した古くさい演出で、日本のレベルの低さが世界中に垂れ流されてしまう…という国益の損失を考えれば、勇気ある告発だったと言わざるを得ません。

　それにしても何人「退場者」が出れば気がすむのか…。まさに伏魔殿です。何よりもこれらのズンドコ騒動からは、五輪の大舞台に向けて必死に鍛錬へ取り組み、研鑽を重ねるアスリートへの敬意が全く感じられないということです。

　これらの「膿」が出たことで、少しでもアスリートファーストの大会に近づくことを、願わずにはいられません。

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