佐々木朗希の“マイナー調整論”は安易ではないか? MLB2043安打の名捕手が放った春先の断言「彼の自信を完全に壊す。バカだな」
ダイヤモンドバックス戦で5失点と打ち込まれた佐々木。(C)Getty Images
明らかに精彩を欠いた。現地時間5月9日に行われたダイヤモンドバックス戦にドジャースの佐々木朗希が先発登板。4回1/3(61球)を投げ、被安打5(2本塁打)、与四死球3、5失点。勝利投手の権利まであとアウト3つの場面での降板を余儀なくされた。
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打球が飛び、ボールは滑る乾燥地帯での登板、それもロッテ時代も含めてキャリア初となる中5日でのマウンドとあって、佐々木にとって少なからず環境面での難しさはあった。しかしながら、背番号17が投げるボールに打者を圧倒する球威はなかった。
とりわけ不安定だったのは、彼の生命線となる4シーム。最速は97.5(約156.9キロ)を記録したボールの平均球速は94.8マイル(152.5キロ)で、投球全体で4回しかなかった空振りも4シームでは1回しか取れなかった。
伝家の宝刀であるスプリットで空振り、あるいは三振を取るために、必要なカウントを稼ぐ4シームが機能しなかった。これによって佐々木は手詰まりとなって、成す術を失った感が否めなかった。
本人が「シンプルに技術不足」と認める通り、明らかな改善が求められる状況にあって、マイナーでの調整案が提唱されてもいる。もっとも、国際アマチュアFAの対象選手としてマイナー契約を締結している佐々木は、他の選手よりもメジャーを離れて時間を与えやすい存在ではある。






