大船渡・佐々木が初戦好発進、MLBの「海外アマチュア選手登録制度」とその狙いは?
日米注目の剛腕の高校最後の夏が始まった。岩手県大船渡高の佐々木朗希投手が7月16日、岩手県大会の初戦となる2回戦・遠野緑峰高戦に先発。2回を打者6人でパーフェクトに抑え、2奪三振。最速は147kmだった。
まだ全開ではない。自己最速は163kmだが、身体への負担を考慮してセーブした投球をこの春から心掛けている。それでもチームは14-0の5回コールド勝ち。2番手投手との継投でノーヒットノーランと好発進した。
2013年からMLBが導入している「海外アマチュア選手登録制度」とは?
100マイル超えを誇る17歳の噂は、海を渡った米球界にも轟いている。ただ、本人は日本プロ野球志望を公言している。現実的に、このオフに直接米球界入りする可能性はほとんどなさそうだ。
というのも、メジャーリーグは2013年から、海外アマチュア選手登録制度を導入しているためだ。
1995年9月1日以降に生まれた海外のアマチュア選手を獲得するには、毎年5月15日までに出生証明書などを提出し、事前登録が必要と定めたこの制度。登録された選手だけが、7月2日からメジャー各球団との契約が可能になる。
すなわち、佐々木とこのオフに契約を結ぼうという球団は、既に今年5月の時点で登録を済ませていないと、獲得できないわけだ。仮に強行するならば、来年3月の卒業を待ち、来年5月に事前登録を済ませ、来年7月2日以降に契約を結ぶことができる。それが最短ルートとなるが、無駄なタイムロスが多すぎて現実的ではない。