月経(生理)中の性行為は本当に危険?医学的リスクと正しい知識

タグ: , 2025/12/13

[文:フェムゾーンラボ(https://www.femzonelab.com/)]

※本記事は、女性医療クリニックLUNA関口由紀による執筆記事です。

 月経(生理)中の性行為は、基本的には、あまり危険ではありません。
なぜかを説明する前に、まずは月経(生理)がなぜ起こるかを説明しましょう。

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月経(生理)は、卵巣からの排卵後に、妊娠の準備のために子宮内で厚くなった子宮内膜が、妊娠が成立しなかった場合に剥がれ落ちて血液とともに体外へ排出される現象です。
妊娠可能な女性に、月経(生理)は起こります。
51歳±5歳で女性は閉経を迎え、月経(生理)はなくなり、妊娠しなくなります。
妊娠可能な女性では、月経が終わりかけの頃から、卵巣では卵胞(卵子を包む袋)が発育し、エストロゲン(女性ホルモン)の分泌量が増加します。
エストロゲンは、子宮を妊娠しやすい状態にするため、子宮内膜を厚く増殖させます。
月経(生理)の2週間前くらいに、排卵が起こると、プロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌され、厚くなった子宮内膜をさらに充実させ、受精卵が着床しやすく、育ちやすい環境を整えます。
妊娠が成立しなかった場合、エストロゲンとプロゲステロンの分泌量が急激に低下し、ホルモンのサポートを失った子宮内膜は、維持できなくなり剥がれ落ち、出血として体外へ排出されます。
これが月経(生理)です。

一般的には月経(生理)の1~2日目は経血量が多く、2日目~3日目に大きな血の塊(内膜のことが多い)が排出されるのを境に、その後は経血量が減り、少量の出血が3~7日まで続きます。
つまり子宮内膜が剥がれて、子宮内腔の表面から出血しているのは、月経(生理)の1~2日までということです。
3~7日目は、子宮腔内に残った血液がゆっくり排出されます。
ですから感染に弱いのは、月経(生理)の1~2日目ということになります。

正常精液は、無菌で清潔ですので、女性の免疫力が正常であれば、月経(生理)の1~2日目であっても感染症は起こりませんが、セックスによる機械的な激しい振動で出血量が増加する可能性があります。
しかし月経3~7日目であれば、感染症も出血の心配は減り安全です。

もちろん現代は、だれでも性行為感染症(性病)にかかっている可能性はありますので、月経(生理)中でも、コンドーム使用が推奨されます。

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