原則として1国1開催のF1 コロナ禍の特例で新グランプリが誕生「シュタイアーマルクGP」

タグ: , 2020/7/11

 新型コロナウイルスの影響によるF1の大掛かりな日程変更に伴い、新たなグランプリが誕生した。開幕戦オーストリアGPの舞台だったレッドブルリンクに残って連闘で開催される12日決勝の「シュタイアーマルクGP」だ。

開幕戦オーストリアGPで優勝したメルセデスのバルテリ・ボッタス(ダイムラー提供)

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 F1は原則として1国1開催で、国名をグランプリ名に掲げることになっているが、開幕戦で「オーストリアGP」を使用しており、サーキットのある州の名前を取ってシュタイアーマルクGPを名乗ることになった。かつてはシュタイアーマルク公国が存在した地でもあり、元「国家」とみなしてGP名に採用したとみられる。

 ちなみにF1が世界選手権化された1950年以降に国名を名乗らなかったグランプリは存在する。

 都市名のレースでは草創期にF1のシリーズに組み込まれていた1950~60年の米インディアナポリス500のほかに、57年の伊ペスカラ(イタリア)、81~82年の米ラスベガス(シーザースパレスGPとも)、82~88年の米デトロイト、84年の米ダラスがある。米国ではアメリカ東GP、アメリカ西GPの開催例もある。





 このほかに名前が多用されたのはヨーロッパGP。83年に英ブランズハッチで初開催され、以降、独ニュルブルクリンク、英ドニントンパーク、スペイン・ヘレス、同バレンシア、アゼルバイジャン・バク市街地を舞台に計23回実施された。日本でもTIサーキット英田(現・岡山国際サーキット)で94、95年にパシフィックGPが開催された。パシフィックとは太平洋のことだ。

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