ロッテ・沢村が鮮烈デビュー 「飼い殺し」をやめた巨人が首位を独走しているのは偶然なのか
環境はどんどん変えたほうがいい?
巨人からロッテにトレードされた沢村拓一投手(32)が移籍翌日、新天地でド派手にデビューした。8日、日本ハム戦で1点リードの6回に移籍後初登板。「巨人からトレードされた仲間」の大田泰示外野手(30)を含む3人を連続空振り三振にとった。いきなり1軍の勝ちゲームで起用され、借りたユニホーム「106」で結果を出した右腕は「ホッとしました」。本拠地ZOZOマリンスタジアムでスタンディングオベーションが発生し、割れんばかりの拍手で歓迎を受けた。
巨人では結果を出せず、つい最近まで屈辱の3軍落ちともがいていただけに、人生なにが起こるかわからない。今季推定年俸1億5400万円の巨人ドラフト1位新人王と、650万円のロッテ香月一也内野手(24)の「格差トレード」発表は衝撃だった。持ち前の球威で16年最多セーブなどのタイトルを獲得した沢村だが、制球難を克服できないまま、近年はトレード要員としてメディアでは噂(うわさ)されていた。
良い意味でも悪い意味でも目立つ存在だった。10年ドラフト会議前に「巨人以外ならメジャー」と発言し、事実上の「逆指名」で入団。新人王を獲得した11年オフ、日本テレビの森麻季アナウンサーと結婚したが、約1年半でスピード離婚。12年には車の運転中に人身事故、14年と19年には飲酒して一般男性に暴行トラブルを起こした。17年には右肩痛の理由が球団トレーナーのハリ治療によるものと主張し、球団幹部が謝罪する事態に発展。球団内でどんどん肩身がせまくなっていただけに、心機一転のトレードが復活のきっかけになるかもしれない。
巨人では、今シーズン3例目のトレード。6月29日に中継ぎ左腕の池田駿投手(27)を放出し、楽天を干されていた強打のウィーラー内野手(33)を獲得。7月15日には高田萌生投手(22)と楽天高梨雄平投手(28)の交換トレードを成立させた。楽天で出番のなかったウィーラーと高梨は、移籍後に巨人の欠かせない1軍戦力として活躍している。