GWはプロ野球選手も移動が大変 チームスタッフの人知れぬ苦労
長時間の試合を終えての移動 予約した飛行機に間に合わず、他の便も満席が多くて搭乗変更に苦心
みなさん、こんにちは。元DeNAの林昌範です。連載企画13回目の今回はプロ野球選手のゴールデンウィーク(GW)の移動事情について書かせて頂きます。
GWは学校が休みになる子供たちを中心にたくさんのファンが球場に来て頂きます。僕も現役時代は1人でも多くの子供が球場で観戦して野球を好きになってほしい、プロ野球選手を目指してほしいと、この時期は普段以上にマウンドで良いパフォーマンスを見せようと気持ちが高ぶっていました。
一方でGWは車が渋滞に巻き込まれるケースが多いです。普段は自宅から球場まで1時間以内に確実に到着できるのに、2時間以上かかることも珍しくありません。ただそれは早めに出発することで間に合いますし、大きなストレスは感じません。
問題は飛行機での移動です。セ・リーグは新幹線での移動が中心ですが、パ・リーグは飛行機の移動が多いです。GW中は6連戦、9連戦が続いて試合後に次の遠征地に移動します。大阪から羽田に行く飛行機のチケットなどは違う便も満席が多くて団体で搭乗変更ができません。現役時代に日本ハムに在籍していた時は裏方さんがチケットの手配で苦心する姿を見てきました。延長戦で4時間半を超える試合で、終了後に急いで着替えても予約した飛行機に間に合わないケースがありました。その時は首脳陣、選手を複数の便の移動に分けるなどベンチ裏で調整していました。
チームが次の遠征地に移動できない場合は翌日の試合に支障をきたす恐れがあります。試合時間は読めません。あの時はグラウンドで戦っている選手以上に裏方さんたちが勝利を願って早く得点を取ってほしいと思っていたのではないでしょうか。選手たちはグラウンド外でサポートしてくれる方々がいるからプレーに専念できる。感謝しなければいけないと強く感じます。
■編集部からのお知らせ
3月7日に発売の雑誌「CoCoKARAnext」では読売ジャイアンツ・菅野智之投手のインタビューの他、プロ野球選手に学ぶ仕事術などストレスフルな時期を乗り越える情報を掲載。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部 平尾類]
林 昌範(はやし・まさのり)
1983年9月19日、千葉県船橋市生まれの34歳。市立船橋高から01年ドラフト7巡目で巨人入団。06年には自身最多の62試合に登板するなど主に救援で活躍。08年オフにトレードで日本ハムへ移籍した。11年に退団し、12年からDeNAに加入。昨オフに戦力外通告を受けて現役引退した。通算成績は421試合で22勝26敗22セーブ99ホールド、防御率3・49。186センチ、80キロ。左投左打。家族はフリーアナウンサーの京子夫人と1男1女。