世界ラリー選手権初戦となるモンテカルロラリーが「無観客」にて開催
新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に深刻になるなか世界ラリー選手権が開幕した。初戦の舞台は伝統のモンテカルロラリー。今回はスタート地点となるセレモニアルスタートをモナコ国内で行わず、サービスパークのある仏南部のギャップで実施された。
モンテカルロラリーのスタート台(トヨタ提供)
モンテカルロラリーはF1モナコGPと同様にモナコ自動車クラブの主催だが、モナコ自体の領土は狭く、スペシャルステージなどの競技ルートのほとんどは隣国のフランスで開催される。ちなみにギャップはモナコから約300キロの距離にあり、過去にもセレモニアルスタートがたびたび行われていた。最終日のゴールは例年通りモナコ国内に置かれる。
大会も無観客となった。フランスは夜間の外出制限が続き、恒例のナイトステージは取りやめとなり、競技車両の試走機会となるスタート前のシェークダウンも中止に。それでもスペシャルステージは昨季よりも1カ所少ないながらも15カ所を確保。大会は1月21日に無事にスタートが切られた。
ドライバー、マニュファクチャラーの2冠を狙うトヨタは、昨季王者のセバスチャン・オジエ(フランス)、エルフィン・エバンス(英国)、カッレ・ロバンペラ(フィンランド)の3台体制で、ワークスチームと同じトヨタ・ヤリスを駆る勝田貴元もシリーズに初フル参戦の予定だ。
ただし、今季の開幕までには開催カレンダーが大幅に変更された。全12戦の日程が昨年10月に発表されたが、その後に第2戦スウェーデンと第9戦イギリスが新型コロナの影響で中止が決定。代替開催として第2戦にフィンランドの北極圏を使って開催されるアークティックラリーがWRCに初昇格。第9戦としてベルギーのイープルラリーが新たに加わった。