「袋叩き」覚悟で舞の海氏が休場白鵬に苦言「罪作った」・・・引き際にも言及
3月の大相撲春場所(両国国技館)3日目に 横綱白鵬(36)が古傷の右膝痛を再発し、 休場した。NHKでテレビ解説を務めた元小結・舞の海秀平氏(53)は「場所前から悪い状態なのであれば、最初から休場しておいた方がよかった。3日目から休場というのはファンの期待を裏切ったし、罪を作った」と苦言を呈した。これで、もう1人の横綱・鶴竜とともに5場所連続休場。両横綱不在が続く事態に、舞の海氏は引き際についても踏み込んだ。
「横綱でもない私が、袋叩きを承知で言わせてもらうと、過去にはおそらく1年くらい休ませてもらえたらもっとやれるのになと、思いながら去って行っていった横綱もいると思うんですよね。でもなぜやめたか、というところですよね。自分の事情とか感情よりもこの横綱の地位とか名誉とか、というものを守ってきたからこそ、大切に思ってきたからこそだと思うんですよね。横綱になってしまったがために辞めざるを得なくなってしまった、そこに無念さとか悲劇をファンは共感すると思うんですよね」と語った。
舞の海氏は「袋叩きを承知で」と前置きしたが、過去にも白鵬への批判的なコメントを述べており、バッシングを覚悟しての発言だったようだ。19年には、プロレスのエルボーにも見える「かち上げ」を対戦相手の顔面に食らわせた白鵬に「あれで顔面を骨折して治療に苦しむ力士もいる。勝てば何をしてもいいのか。ファンが何を求めているのか、もう1度、考えてほしい。過去の横綱はこういう立ち合いはしなかった。日本人が昔からどういう気持ちで相撲を見守ってきたか」と黙っていなかった。
17年には、立ち合いで呼吸が合わず、敗れた取組後に審判に物言いを求めた白鵬に対し「大相撲史上初めての光景だと思います。せっかく長い間、大相撲界が守ってきた精神文化が崩れてしまいますよね。どの力士も同じようなことをすると、もう収拾が付かなくなってしまいます。勝った力士は謙虚な気持ちで、負けた力士は潔く、もう一度鍛え直してきますという気持ちでお互い礼をして、静かに引き下がっていくところにお客さんも拍手を送るんですよね」と諭すように話したこともある。