原巨人 異例のコーチ肩書追加でもぬぐえない「あの不安」とは
レギュラーシーズン3位に沈んだ巨人が異例のコーチ役職変更で巻き返しを期す。元木大介ヘッドコーチ(49)がヘッド兼オフェンスチーフ、阿部慎之助作戦コーチ(42)が作戦兼ディフェンスチーフという肩書がついた。これは球団史上初のことだという。
来季は原監督、元木ヘッドコーチ、阿部コーチによるトロイカ体制が決まっており、どのように役割分担を行うのか、注目を集めていたが、このほど明らかになった人事では元木ヘッドコーチが主に攻撃面、阿部作戦コーチが主に守備面を担当することに。これまで巨人では「野手総合」「投手総合」という肩書はあったが、このように「攻撃」、「守備」という形でチーフコーチを設けるのは初めての試みとなった。
背景にあるのは危機感だ。今季チームは10月以降に10連敗を記録するなど、どん底まで沈んだ。投打において底上げが急務とあって、攻撃・守備両面のリーダーを明確化することに狙いがあると見られる。
一方で今回の人事をめぐってはこんな声も上がる。
「10連敗時に特に注目を集めたのは、選手の覇気のなさ、元気のなさもあった。調子が悪くなれば、そういった部分が多少出てくるのも当然ともいえるが、これまでモチベーターとしての役目を果たしてきた元木ヘッドコーチの神通力が落ちているようにも感じる。また阿部コーチが一軍合流とともに連敗が始まったことも気になる。そのあたりの敗因分析がしっかりできているかが気になるところ」(球界関係者)