ボールへの執着が勝利を導く。B1リーグ、三河が見せた全員バスケ
1月22日(土)、23日(日)に行われたB1リーグ17節。シーホース三河は富山グラウジーズと対戦した。
GAME1は、終始一桁点差の混戦が続いたが、終盤に突き放された三河は悔しい敗戦。巣対戦となった橋本晃佑がケガから9ヶ月ぶりに戦線復帰。待望の三河デビューを果たしたが、勝利を飾ることができなかった。GAME2は、ユトフが12リバウンド、ガードナーと長野が7リバウンド、角野が5リバウンドと、全員がリバウンドやルーズボールへの執着心を見せ、勝利をもぎ取った。
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―試合結果―
2022年1月22日(土)
三河 ●87-93〇 富山
(三河通算成績 14勝13敗)
1Q 三河 20–24 富山
追う展開が続くが、粘り強く追随。ケガから復帰の橋本が今季初出場
スターティング5は、#5コリンズワース、#18角野、#19西田、#32シェーファー、#54ガードナー。
インサイドの強さを生かして#34スミス、#5ジョンソンが得点を重ねる富山に対し、#18角野のドライブ、#54ガードナーの1on1で渡り合うも、開始4分に6-13と7点のビハインドをつけられる。
その後も2ポゼッションを争うこう着状態が続くが、#7長野が#32シェーファーのダンクをアシスト、さらに自ら3Pシュートを決めて打開。#54ガードナーがリバウンドをねじ込んで4点差に追い上げる。残り1秒、ケガで戦列を離れていた#21橋本がコートに入ると、両チームのブースターから暖かい拍手が沸き起こった。
2Q 三河 43–40 富山(三河 23–16 富山)
オフェンスにリズムが生まれ、逆転に成功
スタートは、#5コリンズワース、#7長野、#18角野、#21橋本、#54ガードナー。
富山#24ラモスの連続得点などで先行されるが、#7長野、#3柏木が立て続けに3Pシュートを決めて1ポゼッション差に追い上げる。
オフィシャルタイムアウト明け、#5コリンズワースのキックアウトから#14ユトフが3Pシュートを沈めると、パス回しで揺さぶって最後は#19西田の3Pシュートを決めて、36-33と一気に試合をひっくり返す。富山はすかさずタイムアウトを取るが、スティールから走って#14ユトフがダンクをお見舞いして主導権を渡さない。
その後も落ち着いたオフェンスを継続。パスワークでズレを作り、#3柏木が3Pシュートを確実に沈めて5点のリードを奪う。富山も#5ジョンソンの得点で食らいつき、3点リードして前半を終えた。
3Q 三河 71–66 富山(三河 28–26 富山)
激しい点の取り合いに。リードを広げて4Qへ
スタートは、#5コリンズワース、#18角野、#19西田、#32シェーファー、#54ガードナー。
#18角野の3Pシュートで先制点をマーク。さらに#18角野、#19西田の両ウイングが積極的にドライブから得点を挙げる。
富山は#34スミス、#11宇都を中心に対抗するが、#54ガードナーを起点に#32シェーファーのフリースロー、#54ガードナーのパワーアタック、#19西田のドライブとバランス良く得点。守ってはショットクロックバイオレーションを誘発するなど要所を締め、三河ペースでゲームを進めていく。
両者積極的な攻撃で点の取り合いが続くが、連続スティールから#18角野のレイアップ、#14ユトフの3Pシュートでリードを保ち、残り1分には#14ユトフが華麗なドライブでアリーナを沸かせ、5点リードで最終Qを迎える。
4Q 三河 87–93 富山(三河 16–27 富山)
接戦で競り負け、2022年初のホームゲームを飾れず
スタートは、#3柏木、#7長野、#14ユトフ、#19西田、#54ガードナー。
スティール、ブロックショットと、富山の立ち上がりの攻撃を2連続で止める幸先の良い入りを見せるが、富山#7阿部、#32マブンガの連続3Pシュートで1点差に迫られ、開始3分に#34スミスのフェイダウェイで逆転を許す。
すぐに#5コリンズワースの連続得点で取り返し、そこからシーソーゲームに突入。#19西田のドライブで突き放せば、富山は#32マブンガの3Pシュートで同点に。さらに#54ガードナーが3Pシュートを入れ返すという互角の攻防が繰り広げられる。
残り3分に富山#32マブンガの連続得点で5点のリードを作られるが、#54ガードナーがゾーンディフェンスをパワーでこじ開けてバスケットカウントを獲得。#19西田も3Pシュートで続き、87-88と1点差に詰め寄る。しかし終盤、富山に#34スミス、#11宇都の得点で抜け出され、87–93で競り負けた。
シーホース三河 ヘッドコーチ 鈴木貴美一 試合後コメント
今日は久しぶりのゲームで、内容的にはオフェンスもディフェンスも良かったのですが、大事なリバウンドの差だと思います。その他ありますが、リバウンドに尽きると思います。
富山さんはリーグで2番目にプット・バックの確率が高いチームなので、その点を意識して試合を迎えました。前半は上手く弾いたりして、リバウンドを頑張れていたのですが、後半の勝負どころでやられてしまったというところです。
明日の展開はどうなるか分かりませんが、気持ちを切り替えていきたいと思います。点数の取り方はだいぶ良くなってきたので、その点は維持しつつリバウンドをしっかり頑張りたいと思います。
―――今後、#21橋本選手に期待することは?
彼は日本のビッグマンの中で一番外のシュートが上手いと思いますし、ミスも少ない選手だと思っています。今日のプレータイムは短かったですが、プレータイムを徐々に増やして3番4番両方で出てもらえればと思っています。
チームとしては、10人しかいない中で2、3人が怪我をしている状態が続いていたので、彼の復帰というのは我々にとっては大きな明るい材料になると思います。ぜひ頑張って欲しいです。
富山グラウジーズ 浜口炎ヘッドコーチ 試合後コメント
ゲームを通して我慢しながらしっかり戦えたと思います。
―――ディフェンスを変えていた、マンツーマン/ゾーン、さらには前半/後半と変えていたように見えたが機能した部分・課題になった部分は?
三河さんは非常にオフェンス能力が高いチームなので、我々のファウルトラブルも含め、チェンジングしながらゾーンディフェンスを混ぜて展開しました。どちらが良かったかは微妙です。シュートも、2Pは60%、3Pも44%の確率で成功されていますので、ディフェンスはなかなか機能していないかなと思います。ただリズムを崩す事ができたり、取ったボールでそのまま走ることができたりしたので、そういう面ではプラス面も出たのではないかと思います。