矢野阪神 未だ1勝で入れ替えがささやかれる「あのコーチ」とは
光が見えない。阪神は12日の中日戦(バンテリンドーム)に1―2の逆転負け。4番・佐藤輝明のソロアーチも飛び出したが、大幅な打線組み換えも効果なく、終盤にリリーフ陣がつかまる最悪の展開。これで借金は12まで膨れ上がった。開幕後、未だ1勝と泥沼のチーム状況をめぐって、大幅な改革が求められている。
この日の打線は不動のリードオフマンだった近本に代わり、1番に島田を抜てき。山本、ルーキーの豊田も今季初めてスタメン起用した。何とか空気を変えたいという必死な首脳陣の思いは伝わってきたが、1番に入った島田は4打数無安打、得点は佐藤輝のソロアーチによる1点のみとつながらなかった。
一方、注目を集めたのは1点をリードした8回の場面。ここで矢野監督は6試合無失点と好調な湯浅を送り出した。しかし一死からビシエドに左翼線二塁打を許すと、続く阿部に中前同点打を献上。さらに一死一、三塁からは若手の石川昂に左前勝ち越し打を浴びてKOとなった。フォークを多投したことで中日打線に狙い撃ちされたことも響いた。
試合後の矢野監督は8回の継投の場面について「(先発・西勇の)球数も増えていたしね。(イニングの)途中から湯浅というよりも、頭からいった方がいいんじゃないかなということで」と振り返ったが、すべてが裏目に出ることが今の阪神の流れの悪さを示している。打線の組みかえに関しても「何かが変わるのであればやっていきたい」と言葉を絞りだしたが、上がり目もなかなか見つからない現状に頭を抱えている。