「横浜高の桜木花道」は中学から野球を始めたやんちゃ坊主 全国制覇のキーマンに
全国屈指の強豪・横浜高は中学時代にシニアやボーイズリーグの名門チームで主力だった実力者たちが目立つ。その中でエース左腕・板川佳矢(3年)の経歴は異色だ。幼少期からサッカーに没頭し、大宮アルディージャのジュニアユースから声がかかるほどだった。本格的に野球を始めたのは栃木・野木中から。中3で内野手から投手に転向し、横浜高に入学すると硬式球を握って半年足らずの1年秋からエースに。中学取材の第一人者でスポーツライターの大利実氏は、「身長170センチと恵まれた体格ではありませんが、身体能力がずば抜けています。投球だけでなく打撃も良い。やんちゃ坊主ですが大の負けず嫌いですね。1学年下の及川に負けたくない気持ちは強いと思います」と分析する。
全国制覇のカギを握るエース左腕・板川
挫折をバネにするたくましさがある。昨秋の準々決勝・鎌倉学園戦でコールド負けを喫すると、背番号「1」をはく奪されたことで闘志に火が付いた。最速150キロの2年生左腕・及川雅貴が練習メニューでダッシュを10本やっていると聞くと、倍の20本走った。
横浜高は1回戦で東愛知代表・愛知産大三河に7-0で快勝。投打の主役は板川だった。2回に右中間突破の先制2点適時三塁打を放つと、投げてもキレのある直球と右打者の外に落ちる精度の高いチェンジアップのコンビネーションで8回7奪三振無失点。14日の2回戦で昨夏覇者・花咲徳栄と激突する。松坂大輔(現中日)を擁して春夏連覇を達成した98年以来20年ぶりとなる夏の頂点へ。板川の活躍が命運を握りそうだ。
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[文/構成:ココカラネクスト編集部]