岡田阪神 笑い止まらず「余裕采配」で今季最多の貯金20 巨人を突き放し、独走態勢固める
岡田監督の先を見据えた采配も光っている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
阪神は8月9日の巨人戦(東京ドーム)に延長戦の末に5-2と勝利、今季3度目となる6連勝で5カード連続の勝ち越し、貯金を今季最多となる「20」の大台に乗せてきた。
いい意味で指揮官の予想を裏切ったのは中5日で先発したジェレミー・ビーズリーだった。当初からこの日は早い回でスイッチを予定していたというが、角度ある直球と曲がり幅の大きいスイーパーで三振の山を築く。5回3安打無失点、7奪三振と予想外の好投で巨人打線を完璧に封じ込めると2番手の桐敷拓馬につなぐ。桐敷も7回に一時逆転となる2ランを中田翔に浴びながらも、その後味方が同点に追いつくと、8回からは島本浩也、カイル・ケラー、加治屋蓮、岩崎優と中継ぎ陣が踏ん張り、無失点リレーで試合を作った。
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結果として11回の猛攻につながったことで、この日の両軍の勝敗を分けたのは中継ぎ陣の差ともいえるだろう。
真夏のGT決戦、ただ岡田彰布監督の目は先を見据えている。直近では前半戦快進撃の立役者となった大竹耕太郎がコンディション不良で離脱中、先発陣の軸の一人であった西勇輝も不振のため再調整中と先発ローテーションをこの日のビーズリーのように組み替えながら試合に臨んでいる。
一方、本来のローテーションピッチャーではなくても、代役を任される選手がしっかり結果を残すことがチームの強さの裏付けともいえる。ビーズリーに関しては1度抹消するが、アピールを果たしたことで、今後の緊迫感ある戦いの中で再び出番がめぐってきそうだ。