「あんな完璧な人間はいない」MLB通算335本塁打男がリスペクトするイチロー、黒田博樹への感謝
イチロー氏への尊敬の念は相当に強いようだ(C)Getty Images
「日本人の通訳からよく日本語を教えてもらっていたので、日本語は懐かしいです」
そう朗らかな笑顔でインタビューに答えてくれたのは、ヤンキースやマリナーズで活躍し、イチローや松井秀喜とチームメイトだった「最強2塁手」、ロビンソン・カノ。MLB通算17年で335本塁打、6年連続打率3割超えを記録した名プレーヤーだ。禁止薬物違反や自由契約を経て、現在は現役復帰に向けてトレーニングに励むカノに、日本人プレーヤーや日本野球に対する思いを聞いた。
【関連記事】「オオタニはさっさと出ていけ」エ軍地元識者がぶち上げた“大谷翔平不要論”に物議 ファンから批判も「英雄伝は終わりだ」
ヤンキースでは日本野球界のレジェンドであるイチローや松井秀喜、マリナーズでは岩隈久志などと共にプレーしたカノ。彼らの印象をこう振り返る。
「メジャヤーリーグでは色々な日本人選手とプレーすることがありました。日本人選手の素晴らしいところは、相手に対してのリスペクトがすごくあることですね。どんなにすごい選手でも、先輩などへの礼儀が正しいです。ホームラン王の大谷選手でも、イチローさんがいたらどんな遠くからでも挨拶に来て、頭を下げている。我々ラテンの選手にはないものなので、そういった姿勢は素晴らしいと思っていました」
特にイチローとはヤンキース、マリナーズで親交があり、その親密さがメディアで話題になることも。
「イチローさんは、こんな100%完璧な人間はこの世にいないんじゃないかというような選手でした。イチローさんは常に自分のルーティンが決まっていて、毎日同じ時間に同じ場所に現れます。いつもおにぎりを持って来て食べて、ピッタリの時間から練習を開始していました。トレーニング場にイチローさん専用のダンベルがあったのですが、ルーティン通りにトレーニングをするために他の人には絶対触らせていませんでした。だけどある時、イチローさんが『カノだけは触っていいよ』と言ってくれて、とても光栄でした。イチローさんは人間的にも素晴らしいですし、こんなにも完璧に自分をコントロールできる人なんて今まで見たことないです」