“既成概念”を覆した大谷翔平 ド軍との歴史的な後払いが示す創造性を米法律家が絶賛「一見すると間抜けに見える」
契約金はメッシをも凌駕した大谷。その内容に対する賛辞は止まらない。(C)Getty Images
大谷翔平とドジャースが締結した“超”巨額契約は、いまだ余波を広げている。
名門が繰り広げた驚愕の札束攻勢を象徴するメガディールとなった。今オフにエンゼルスからフリーエージェントとなった大谷は、10年総額7億ドル(約1015億円)というプロスポーツ史上最高額の契約を締結。さらに全体の97%にあたる6億8000万ドル(約994億円)を後払いにする異例の条項も、チームの総年俸を軽減させるべく「僕はお金なんて必要じゃない」と自ら付帯させた。
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あらためて振り返っても驚くべきサインだ。この野球のみならず、スポーツ史にも残る大谷の契約は、北米スポーツにおける経済事情に詳しい専門家も舌を巻く。ロサンゼルスに拠点を置く国際法律事務所『Withers』のスポーツとエンタメ部門の責任者であるマイケル・ルエダ氏は、米メディア『Sporting News』において「オオタニはアメリカだけのスーパースターではなく、世界的なスーパースターである」と明言。そして、「ドジャースにとって、無利息という点を含めてありとあらゆる条件が契約の助けになったはずだ」とし、メジャーリーグ史上最高の割合となった後払いにも見解を示した。
「一見すると、あの契約(後払い)は愚かで、間抜けで、もしくはクレイジーに聞こえるかもしれない。だが、あれは他の選手たちがいかにわがままなのかと示していて、それを理解するのに頭の体操も必要がない。だって、彼はチームロースターによりいい選手を加えるために、財政の柔軟性を与えただけなんだ。勝ちたいだけなんだ」
さらにルエダ氏は「選手への支払い方は年々、より創造性を豊かになってきている」と指摘。昨年6月にMLS(メジャーリーグサッカー)の新興球団インテル・マイアミに電撃入団を果たしたアルゼンチン代表FWリオネル・メッシを引き合いに、大谷の契約が秘めるユニークさを論じている。