「お金だけならサウジ」と語ったメッシの獲得を成功させた理由を米オーナーが激白 日本も参考したい「アプローチ」とは

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世界一の称号を手にしたメッシ。彼が新天地に選んだのは、アメリカの新興クラブだった。(C)Getty Images

 世界を揺るがせたエポックメーキングな移籍はいかにして成立したのか。

 今夏のサッカー界において小さくない話題となったのが、リオネル・メッシの去就だ。今シーズン終了を待たずしてパリ・サンジェルマン退団を公表していたアルゼンチン代表の偉才は、古巣のスペイン1部バルセロナ復帰やサウジアラビアの強豪アル・ヒラルからの年俸6億ユーロ(約900億円)のメガオファーなどさまざまな噂が飛び交ったなかで、アメリカのMLSに属するインテル・マイアミ入りを決断した。

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 元イングランド代表MFのカリスマであるデイビッド・ベッカム氏がオーナーシップを有する新興クラブへのメッシ加入は、文字通り世界に衝撃を与えた。

 では、水面下で何かが起きていたのか。その一端を交渉において重要な役割を担った関係者が明かしている。ベッカム氏とともに共同経営権を有しているホルヘ・マス氏だ。スペインの日刊紙『El Pais』のインタビューで赤裸々に内幕を語った。

 スペインの古豪レアル・サラゴサのオーナーも務めているマス氏。そんな欧州サッカー界にも精通するキューバ系アメリカ人起業家が獲得に動き出したのは、メッシがバルセロナに所属していた2019年。そこでマス氏らインテル・マイアミの首脳陣は「私たちは彼をどう連れてくるか考え始めた」という。

「この3年間、我々は常に契約を成立させることに重きを置きながら動いていた。そのうち1年半はそれだけに集中して取り組んだぐらいに濃厚だった。人々がアメリカ・サッカーを思い浮かべるとき、まず何よりもマイアミを思い浮かべるようになってほしかったんだ」

 無論、古巣バルサへの復帰に重点をおいていたという本人との交渉は一筋縄ではいかなかった。代理人を務めるホルヘ氏(メッシの父親)と「何度も交渉を重ねた。私はマイアミ、バルセロナ、ロサリオ(メッシの地元)、そしてカタールでも準備をした」というマス氏は、昨年12月にカタールで行なわれたワールドカップも複数の関係者とともに現地に来訪。いつ何時でも交渉ができる態勢を取っていたという。

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