今秋ドラフトの「目玉」を見逃すな! 9日開幕の全日本大学選手権に出場する“プロ注目選手”を一挙紹介
国際舞台でも活躍した立石は今季ドラフトの目玉だ(C)産経新聞社
大学野球において1年で最大の大会である全日本大学野球選手権。昨年は2本塁打を放ってMVPに輝いた佐々木泰(青山学院大→広島1位)、敢闘賞を受賞した吉納翼(早稲田大→楽天5位)、1回戦で3安打を放った浦田俊輔(九州産業大→巨人2位)、初戦で敗れたものの150キロを超えるスピードをマークした広池康志郎(東海大九州キャンパス→ロッテ5位)などが評価を上げてドラフト指名に繋げたが、今年はそれ以上に注目選手が多い印象を受ける。
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まず全選手の中で最注目と言える存在が立石正広(創価大・二塁手兼三塁手)だ。昨年は3年生ながら大学日本代表に選出されると、西川史礁(青山学院大→ロッテ1位)、渡部聖弥(大阪商業大→西武2位)などとともに国際大会でも活躍。秋の明治神宮大会では4試合で15打数10安打、2本塁打、6打点の大活躍でチームの準優勝にも大きく貢献した。ちなみに10安打は大会新記録である。今年春のリーグ戦でも打率.400、5本塁打、16打点をマークしてMVPを受賞。16安打のうち10本が長打(二塁打5本、本塁打5本)というのも見事という他ない。パワーは今年の大学生の中でも圧倒的で、引っ張るだけでなく右方向にも長打を放つことができる。今年から取り組んでいるセカンドの守備もフットワーク、スローイングとも高レベルで、脚力があるのも魅力だ。現時点でも複数球団の1位競合は必至の存在であり、開幕戦から会場となる東京ドームには日米のスカウトが集結することは間違いないだろう。
野手で立石に次ぐ存在となるのが大塚瑠晏(東海大・遊撃手)と小田康一郎(青山学院大・一塁手)の2人だ。大塚は東海大相模時代から高い守備力には定評があったが、大学でさらに磨きがかかった印象を受ける。細かいステップでプレーのスピード感は抜群で、柔らかいハンドリングと正確なスローイングも高レベルだ。打撃も年々力強さが増しており、今年の春はリーグ2位となる打率.390をマークしてベストナインも受賞した。守備は今すぐにでも1軍で通用するレベルだけに、二遊間が補強ポイントの球団にとっては狙い目の選手と言えるだろう。
一方の小田は常勝軍団の青山学院大で1年春から活躍している左の強打者。巧みなバットコントロールでミート力は抜群で、173センチと上背はないものの軽々とスタンドまで運ぶ長打力も備えている。チーム事情もあってファーストを守っているが、脚力と肩の強さもあり、他のポジションを守れるだけの守備力も十分だ。昨年のこの大会では怪我で欠場しただけに、その悔しさを晴らすような活躍に期待したい。
他の野手では大学球界でも上位の守備力は誇る小出望那(大阪産業大・捕手)、小柄ながら抜群の守備力とミート力が光る勝田成(近畿大・二塁手)、強肩とリストの強い打撃が魅力の常谷拓輝(北海学園大・遊撃手)、貴重な右の強打者タイプである西原太一(上武大・外野手)、スピードとミート力が武器の大島正樹(創価大・外野手)、愛知リーグを代表する強打者の秋山俊(中京大・外野手)、この春14試合で23安打を放つ大活躍を見せた阪上翔(近畿大・外野手)などもドラフト候補として楽しみな存在だ。






