MLB762発の最強打者ボンズが語った日本野球 物議の“大谷批評”とともに口にした敬意「確実に俺たちの差は縮まっている」

凄まじい打力で異彩を放ったボンズ氏。(C)Getty Images
メジャーリーグを彩った往年の大打者による“大谷翔平評”は、日米両球界内で反響を呼んだ。
発信者となったのは、MLB史上最多となる通算762本塁打の金字塔を打ち立てたバリー・ボンズ氏だ。現地時間3月6日に米ポッドキャスト番組『All the Smoke』に出演した際に“唯一無二”の二刀流で成功を収めてきた大谷への意見を求められたレジェンドは、「まさに完璧で、あの実力に疑いの余地はない」としつつも、「ただ、私がプレーしていた頃と今の野球はまるで違う」とケチをつけた。
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大谷を含めた現役選手は「ヤワ」として、その環境を“ぬるま湯”だと指摘したボンズ氏。そのトゲのある発言によって議論百出の事態に発展。「時代」を理由に大谷に物申したレジェンドは批判の的ともなった。
ただ、同番組において何よりも興味深かったのは、ボンズ氏が日本人選手、ひいては日本野球に対して、大きなリスペクトを示していた点だ。
世間の関心が「大谷論争」に向いた番組内で、ボンズ氏は野球界の変貌ぶりをしみじみと語っていた。
「日本の野球は昔からレベルが高かった。ずっとだ」
かつては日本野球を一方的に「格下」と見る向きが米球界は強かった。とりわけボンズ氏が現役時代を過ごした90年代から2000年初頭は、球界全体の国際化も今ほど発展しておらず、その色が濃かった印象がある。