「3・20」開幕までに収束できるのか…オープン戦72試合は無観客、プロ野球ビジネスに忍び寄る影
しかし現在では、各球団ともファンサービスに力を入れ、観客動員増を達成。球場グルメやグッズの物販にも力を入れ、経営の健全化を成し遂げています。スタジアム経営を巻き込んだプロ野球というビジネスの規模も拡大し、比例するように関わる人々の数も増大しています。そんな中、「無観客試合」は「プロ野球で食べていく」人々のお金の流れが止まることを意味します。
球場で働く警備員、飲食業者にグッズ業者、券売担当にチアリーダー、マスコットの「中の人」など…バイトさんにパートさんも含め、それらの業務で賃金を得て、家計を成り立たせている人々が大勢います。
前述の球団関係者は言います。
「一応、12球団は大企業がバックについていますし、球団職員が路頭に迷うことはまずないかもしれません。しかし、グッズや飲食などの『出入り業者』は中小企業が担っていることも多々あります。これらの経営が最悪の事態にならないことを願うしかありません」
「もし新型肺炎騒動が長引いたとしても、開幕を延期すれば良いのでは」との声も聞かれます。しかし、2020年シーズンは東京五輪期間中に中断をする変則日程が組まれており、日程の再検討はきわめて困難とみられます。
実施される公式戦の数が減れば、選手への報酬もおのずと減額となることも予想されます。まずは新型肺炎を巡る推移を見守ることしかできませんが、このような危機にこそコミッショナーがしっかりとリーダーシップをとって、12球団が一丸となってファンのニーズに合った方策を取ることが求められそうです。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]