「3・20」開幕までに収束できるのか…オープン戦72試合は無観客、プロ野球ビジネスに忍び寄る影
やっぱりか-と思いながらも、こみ上げる寂しさを抑えずにはいられません。
日本野球機構(NPB)は2月26日、都内で臨時の12球団代表者会議を行い、3月15日まで予定されていた全72試合のオープン戦と、春季教育リーグをすべて無観客試合とすることを決定しました。
「新型コロナウィルスの感染拡大を収束させたいという思いと、感染拡大を抑えることで公式戦を開幕できる環境を作りたいという思いがあるからです」
このような声明を発表したNPB。政府が新型コロナウィルス感染症対策の基本方針を決定し、感染拡大の規模を抑えるために徹底的な対策を講じるとしたことを受け、数万人が一同に会して、密集して大声を上げるプロ野球がノーピープルになるのも、やむを得ないところでしょう。
しかし、これが長引き、公式戦まで無観客ということになれば…。
プロ野球ビジネスは、これまでにない打撃を被ることになります。
ある球団関係者は言います。
「最悪の事態のシミュレーションは各球団とも、水面下で進行していると思います。でも想像したくない、『3・20』までに何とか収束してほしいとただただ神に祈るのが、12球団の本音ではないでしょうか」
2004年の「球界再編」を契機に、プロ野球のビジネスは大きく様変わりしました。それ以前、ほとんどのプロ野球球団は赤字が当たり前でした。球団は親会社の広告塔であり、本社の広告宣伝費で赤字をまかなうというビジネスモデルだったのです。