イチローさえも叶わなかった「夢の4割への挑戦」 過去に残り試合を欠場していれば4割を達成していたレジェンドは?
野球ではどんな好打者でも「10回のうち4回ヒットを打つ」ことが難しい。夢の大記録といわれている「シーズン打率4割」。メジャーリーグでは達成者がいるが、日本のプロ野球ではまだ1人もいない。
2020年は新型コロナウイルスの影響で試合数が減り(前年143→120)、「4割打者誕生のチャンス」と期待が高まった。開幕30試合前後まで、復調した広島堂林翔太が4割を越えて盛り上げたものの、失速。シーズン折り返しの60試合で、3割5分以上はオリックス吉田正尚.372、ソフトバンク柳田悠岐.354の2人だけと、現実は甘くない。
もっとも注目されていたのは日本ハム近藤健介。2017年にケガで離脱するまで57試合で.413(167打数69安打)をマーク。日本代表の中軸を打つ打力に加え、高打率に必要な選球眼が抜群で「4割に近い男」といわれる。今季は序盤の不振で出遅れたが、60試合で.344まで上げ、大台を狙える位置につけている。
過去、夢の4割に近かったのは、1986年のバース(阪神)が記録した.389。次いで、2000年のイチロー(オリックス)の打率.387(395打数153安打)となっている。
◆歴代打率ランキング(2019年時点)
①.389 バース(阪神)1986年
②.387 イチロー(オリックス)2000年
③.385 イチロー(オリックス)1994年
④.3834 張本勲(東映)1970年
⑤.3831 大下弘(東急)1951年
⑥.3781 クロマティ(巨人)1989年
⑦.3780 内川聖一(横浜)2008年
⑧.377 川上哲治(巨人) 1951年
⑨.376 中根之(名古屋)1936年秋
⑩.374 ブルーム(近鉄)(1962年
⑪.3694 谷沢健一(中日)1980年
⑫.3692 岡村俊昭(近畿日本)1944年
⑬.3685 ローズ(横浜)1999年
⑭.367 落合博満(ロッテ)1985年
⑮.3662 広瀬叔功(南海)1964年
⑯.3658 新井宏昌(近鉄)1987年
⑰.364 加藤英司(阪急)1979年
⑱.3630 クロマティ(巨人)1986年
⑲.3625 柳田悠岐(ソフトバンク)2015年
⑳.362 藤村富美男(阪神)1950年