ダルビッシュ、復活勝利!リハビリ過程で残して来た後世の参考になる言葉の数々とは
ダル、今回以上のブランクを克服した2016年
約1年ぶりと言ってもいい勝利の美酒だが、実はダルビッシュはつい最近にも今回以上のブランクを克服し勝利を挙げている。
レンジャーズ時代の2015年3月、右肘の靱帯を修復するトミー・ジョン手術を受けた。その前年夏から、右肘の状態はずっと悪かった。
キャンプ中にメスを入れ、全治は1年以上。リハビリを経て、メジャーのマウンドに戻ってきたのが2016年5月28日のパイレーツ戦だった。5回3安打1失点と封じ、復帰登板を勝利で飾った。2014年7月28日のヤンキース戦以来、670日ぶりの白星だった。この時も直球は最速98マイル(約158km)を計測していた。
ブランクで言えば今回の勝利を上回る長い道のりだった。ただ、手術以降、ダルビッシュはリハビリ過程などが後世の投手たちの参考に残るよう、前向きに詳細を伝え、口にし、発信してきていた。
「強がりでもなく、苦しい時期はなかった。なぜかと言うと、そういう性格だからと思います」
残したコメントも、感傷的だった今回の復活勝利とはまた異なるものだった。
なお日本人大リーガーの最長ブランク勝利は、先発勝利に限ればこの時のダルビッシュの670日ぶりが最長となる。
救援勝利も含めると、最長は2009年インディアンス時代の大家友和が残した824日ぶり。2007年にブルージェイズで4月29日に勝利。その後、09年7月31日のタイガース戦に救援で勝利投手となった。
先発勝利だと、ダルビッシュと同じくトミー・ジョン手術を経験した松坂大輔投手も長いブランクを経て白星をつかんだ。メッツ時代の2013年9月16日、マーリンズ戦で7回2安打1失点に抑えて勝利。レッドソックス時代の2012年8月27日のロイヤルズ戦以来、383日ぶりの先発勝利だった。
ダルビッシュは670日ぶりの勝利に後に「今日だけで評価はしない。これから、どれだけ投げられるかが重要」と話した。文字通り、ブランク克服の喜びに浸る間もなく、次なる2勝目、3勝目が大事になってくる。
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[文/構成:ココカラネクスト編集部]