巨人 CSファイナル惨敗の舞台裏
王者・巨人が意地を見せられず惨敗だ。CSファイナルS第3戦(12日、神宮)巨人はヤクルトに2―2と無念の引き分け。アドバンテージを含めて0勝3敗1分けで1勝もできず、シーズン終戦となった。
勝敗の分かれ目は投手交代だった。巨人先発はメルセデス。ヤクルト打線に粘り強く投げ、つけいるスキを与えず、6回まで1安打ピッチング。しかし1ー0で迎えた7回先頭で打席が回ってきたときにベンチは代打として八百板を選択。結果としてこの回も追加点を奪えず、7回に2番手のデラロサが二死満塁とすると、スイッチした中川が青木に2点適時打を浴びた。
この場面についてはこんな声も。
「投手交代の判断は非常に難しいが、正直メルセデスの交代はもったいなかった。そこまでヤクルト打線もメルセデスにまったくタイミングが合ってなかった。球数も少なかったし、できればもう1イニング投げさせても良かったのではないか」(球界関係者)
6回を投げ80球と球数も少なく、今シリーズでは先の登板もないため、もう少し投げさせても良かったのではないかという見方もある。
一方で、足を引っ張ったのは打線だ。CSファイナル3試合で計2得点の貧打線。1、2戦目はともに完封を許すなど元気がなかった。この点については結局、間に合わなかった4番・岡本和の欠場が響いた形だ。
「故障した箇所も左脇腹とあって、慎重にならざるをえなかったのでしょう。大事な戦いとはいえ、脇腹は1度痛めるとクセになる部位でもある。ただそこを補う選手層としては課題も残ったのではないか」(同)