箱根駅伝ハプニング集 警察暴走、犬で裸足で区間新

タグ: 2021/1/2

 お正月といえば、箱根駅伝。ときにはアンパンマン号が走ったり、ある年からフリーザ様が出現したり…。200キロ以上の長い距離を1本のタスキでつなぐだけに、アクシデントやハプニングの歴史でもある。正月の風物詩をより楽しめる「箱根駅伝の豆知識」を紹介します。(以下、敬称略)






【関連記事】あれ?タスキを渡すランナーがいない!箱根駅伝、悔やまれるミス

◆犬と伴走で区間新
 第53回(1977年)大会の復路6区で、先頭を走る日体大・塩塚秀夫の足元に白い犬が出現。ワンちゃんとしばらく山下りをともにした塩塚は、伴走のおかげ?もあったのか58分56秒の区間新記録をマークした。第49回(1973年)大会でも、山登りの集団と1匹の犬が一緒に走る映像がYouTubeなどでアップされている。おそらく野良犬が多かった、昭和の時代を感じさせる1コマでもある。

 近年では、同じ正月に行われるニューイヤー駅伝で、犬による「事件」が起きている。2016年、2区のコースに黒い犬が飛び出し、2位集団を走っていたコニカ・ミノルタのポール・クイラ選手が転倒。再び走りだしたが順位を10位まで落とし、同チームの最終結果は21秒差の2位に終わった。これが大問題となり、沿道で犬のリードを離した飼い主の70歳男が、係留義務違反の疑いで書類送検された。

 沿道には、駅伝の応援でなくても、散歩などで通りすがりの人もいるかもしれないが、ペットの手綱は決して離さないことをおすすめしたい。

◆裸足で区間新
 「厚底シューズ」なるアイテムの出現でレースの高速化が著しい昨今だが、当初は靴でなく足袋が使われていた。大河ドラマ「いだてん」のモデルにもなった、箱根駅伝創設に尽力した金栗四三のいわゆる「金栗足袋」が長く愛用されてきた。

 なかには裸足で快走した仰天ランナーもいた。第40回(1964年)大会で往路3区の国士舘大・村上孫晴は区間途中まで履いていたシューズを脱ぎ捨て、素足で力走。1時間2分43秒の区間新記録をマークし、チームを4位から2位に押し上げた。

 子どもの遊びならまだしも、裸足で長い距離を走って新記録とは…人間の原始的な強さを感じずにはいられない。

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