高野連、7回制アンケート実施の狙い 反対多数の荒波を乗り越えられるか
高校野球も変革の時期を迎えている(C)ACPHOTO
日本高野連は5月21日の理事会で、「7イニング制」についてのアンケートを実施することを発表しました。注目のポイントは、各都道府県の高野連や加盟校だけでなく、高校野球ファンにも広く意見を求めるという点です。
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アマチュア野球の取材歴が長い、スポーツライターはその背景をこう語ります。
「高校野球の7回制は今秋の国民スポーツ大会から導入されます。高校野球は“教育の一環”。近年の猛暑は決して看過できるものではなく、夏の甲子園で選手たちの健康を害するようなことがあってはならないというのが、高野連や主催する朝日新聞社の基本的な考え方とされています」
「クオリティーペーパーとして社会問題解決に取り組む朝日新聞社として、何らかの対策が必要と考えるのは自然でしょう。持続可能な選手権大会の運営へ、7イニング制は最後の切り札とされています」
すでに高校野球の国際大会などでは7イニング制が導入され、特に違和感なく進行しています。一方、野球というスポーツにおいて「終盤の攻防」こそ醍醐味と、堀内恒夫さんら球界の大御所も提言しており、世論は「9回制維持」に傾いているのが実情です。
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