今季を最後にF1活動終了のホンダがモナコGPで有終の美 アイルトン・セナ以来29年ぶりの優勝!
レース後の表彰式でフェルスタッペンが優勝トロフィーを掲げる(ホンダ提供)
姉妹チームのアルファタウリ・ホンダではピエール・ガスリー(フランス)もハミルトンを上回る6位入賞を飾ったが、モナコ初挑戦となったチームメートの角田裕毅(21)は16位に終わり、4戦連続で入賞に届かなかった。
モナコGPは米インディ500、仏ルマン24時間レースとともに世界3大レースに数えられ、「F1でもモナコの勝利は他のグランプリの3勝分に相当する」とまで言われる。F1世界選手権に組み込まれたのは1950年からだが、第1回大会は1929年。90年以上の伝統を誇り、F1でも特別扱いだ。
通常は金曜に開幕するが、モナコだけは木曜からで、2日目の金曜はサポートレースだけの行事が実施される。表彰式ではモナコの元首がプレゼンターを務めることから、選手が上段に立つことが失礼にあたるとして、かつては表彰台が設けられず、平たんなステージでトロフィーが贈呈された。現在は表彰台が用意されているが、ロイヤルボックスのフロアの方が高い位置にある。
決勝の距離も他よりも40キロ近く短い260.286キロ。シリーズで最も低速のレースで知られ、レース時間が規定の2時間を超えてしまう可能性があることから、特例として短い距離設定となっている。
ただし、決勝が高速化されているのは間違いなく、現状のコースレアウトとなった2003年以降では初めてレース時間が1時間40分を切った。今年のフェルスタッペンの優勝タイムは1時間38分56秒820。クラッシュによるセーフティーカー導入もなかったことから順調にレースを進行することができたが、マシン性能が上がったことが大きな要因となっているのは明らかだ。
ホンダにとってはモナコGPの勝利が通算80勝目。F1撤退の決断は、内燃機関と決別し、2040年までに市販車からエンジン搭載車をなくす方針を取ったことに大きく影響しているが、せっかく培った勝てる技術とパフォーマンスをあっさりと放棄してしまうのは大変にもったいない気がしてならない。
[文/中日スポーツ・鶴田真也]
トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)
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