大谷翔平と水原氏、最後の時間は卑劣な「偽装」依頼と、断固とした拒否だった
前代未聞と言える水原氏の所業は、金額もさることながら手口も驚愕のものだった(C)Getty Images
ドジャース・大谷翔平の口座から違法賭博による借金返済へ不正送金したとして、銀行詐欺容疑で訴追された元通訳の水原一平氏について、『New York Times』紙が現地4月13日付で衝撃的な続報を伝えた。
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水原氏は3月20日、韓国・ソウルでのパドレスとの開幕戦の試合後、大谷やチームメンバーの前で過去の賭博行為について告白したと伝えられていた。英語での説明をうまく理解できず、当時大谷は戸惑って別の通訳に詳細を問いただしたとされていたが、チーム宿舎に戻った後に2人は1対1で話し合い、そこで借金を肩代わりして送金していたことにしてほしいと「偽装」を依頼されていたというのだ。
水原氏は同日、ナイターであるパドレス戦の試合前に、スポーツ専門局『ESPN』の取材に答えている。そこでは「借金の肩代わりを大谷選手がしてくれた。彼は二度としないことを約束に、あなたに渡すと使ってしまうからと自分で送金してくれた」などと答えていた。ところが、同局が記事の公開間近になった21日未明になって前言を撤回。「あれは全て嘘。大谷選手は関係なく、全て一人でやったこと」と答えを一変させていた。
これが日米ファンやメディアを混乱させ、大谷へのあらぬ疑いの目を向けさせた。今回の『New York Times』紙の報道は、その「空白の時間」についてのレポートにあたる。
大谷は水原氏からの「偽装」の最後のお願いを拒否し、すぐに代理人のネズ・バレロ氏や、別の通訳らを読んだという。そこで初めて、水原氏の違法賭博問題や、借金返済へ違法送金されていた事実を知ったという。