水原氏が得ていた「究極の権力」 米経済サイトが大谷翔平に用意された“盤石体制”の脆弱性を問題視「バレロは本人と直接連絡を取らず」
大谷らの信頼を利用した水原氏。その悪質な行為が改めて問題視されている。(C)Getty Images
球界のみならず、一般社会をも震撼させた大谷翔平(ドジャース)の元専属通訳だった水原一平氏のスキャンダルは、ひとつの局面を迎えた。
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去る4月11日、米ロサンゼルスの連邦検察は、大谷の銀行口座を不正に使用し、違法賭博のブックメーカーに1600万ドル(約24億5000万円)の負債返済を行っていた水原氏を「銀行詐欺罪」で訴追。翌12日に同氏は釈放こそ認められたものの、ロサンゼルスの連邦地裁に足かせを装着されて出廷。大谷との接触禁止やカリフォルニア州中心部からの離脱不可など厳重な処分が敷かれた。
世界的なスーパーアスリートの物語を語るうえで欠かせなかった“盟友”から“容疑者”にまで転落した水原氏。検察側からの訴状によって、あらためて明るみになった大谷や周囲の関係者たちに対する悪質な言動には、もはや愕然とするしかない。総損失額1億8290万ドル(約279億8370万円)という大規模賭博の肩代わりを身勝手に行っていた事実を含め、ショッキングな事件だと言えよう。
無論、より大きな衝撃を受けたのは、水原氏を「一番お世話になった」と心底信頼していた大谷と彼の関係者たちだろう。ゆえに今回のスキャンダルを受け、一部メディアで批判を受けたネズ・バレロ代理人が所属する米大手代理人事務所『CAA』は、管理体制の見直しを図るようだ。