パリ五輪の「OA」は誰が適任か?識者が推薦する「3枠」とその「メリット」
本番までにチームを”再構築”する大岩ジャパン。OA枠は大きな注目点のひとつだ(C)Getty Images
7月24日に初戦が行われるパリ五輪・サッカー男子への出場が決まった、日本代表。先月の4月に行われたアジア予選とは異なり、本大会は欧州クラブから招集できる選手が増える期待があり、逆にJリーグはシーズンの佳境に入っていくため、1クラブ3名の上限が2名に減る。つまり、招集可能リスト自体が変わるため、大岩剛監督はU-23アジアカップで優勝を果たしたチームを、一度リセットし、再構成する必要に迫られている。
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また、U-23世代のリストに加え、本大会のもう一つの変更点は、年齢制限を受けないオーバーエイジ枠を3名まで追加できることだ。アトランタ五輪から東京五輪まで、日本は7大会連続で五輪に出場しているが、オーバーエイジ枠を使わなかったアトランタ、北京、さらにA代表の主力を避けて招集したリオは、すべてグループステージで敗退した事実がある。
逆にA代表の主力からオーバーエイジを招集した東京、ロンドン、シドニーでは決勝ラウンドへ勝ち進んでいるので、メダルを目指すなら、やはりオーバーエイジは重要なポイントだ。
では、具体的に誰を選ぶべきか? 1枠はほぼ確定と言ってもいいのではないか。
ベスト4まで進んだ東京とロンドン、ベスト8のシドニー。この3大会には共通点がある。オーバーエイジにA代表のディフェンスリーダーを招集したことだ。シドニーは森岡隆三、ロンドンと東京は吉田麻也を招集し、守備に柱を通した。この成功例に倣うなら、今回も1枠は板倉滉か冨安健洋、あるいはその両方が希望的候補だ。
元よりパリ世代のCBは、人材難が指摘されてきた。U-23アジアカップで見せたパフォーマンスで、高井幸大はかなりの安定感と、その先も通じそうな余白が感じられたが、彼以外はどうか。CKの得点など木村誠二の活躍によって出場権を取れたのは確かだが、1対1の対処、ビルドアップ、サイドの守備連係など綻びも多く、アジア予選でギリギリという印象だった。本大会のスタメンには推しづらい。CBのオーバーエイジは少なくとも1枚は必要だろう。