卓球王国、打倒中国のキーパーソンは? 元世界ベスト8が語る日本女子代表「トップ5の凄み」
“元同僚”たちの活躍に加藤さんも期待を寄せる。(C)CoCoKARAnext
最後5人目は、黄金世代のひとり、平野美宇(24歳/木下グループ所属/WR15位)。「ハリケーン」と評される超高速両ハンドを武器に、2017年の世界卓球では女子シングルスで日本勢48年ぶりの銅メダルを獲得している。
「近年はフィジカルの部分がすごく向上しているように感じます。以前は大きいスイングに身体がついてこなかったり、何本か打って体勢が崩れることがありましたが、フィジカルとフットワークが良くなり、大きいフォームでも崩れず連続で打てるようになっている印象です」
卓球ではフォアハンドとバックハンドのどちらで打つか迷う「ミドル」を突くことがコース取りのセオリーだが、対ミドルでの進化があるとも語る。
「最近はフォアミドルのボールを広角に打ち分けるテクニックが武器になっています。ミドルのボールをフォアハンドでシュートっぽく打つのがすごく良いですね。早い打点で打つので相手も対応が難しいですし、それに加えてカーブっぽく巻き込んでフォアサイドを狙う時もあります。対ミドルはバックハンドだけだと限界があるのでやはりフォアで打てると強いし、そういう面でこの技術はすごくいいと思います」
最後に「打倒中国のキーパーソンとなるのは誰か」と聞いたところ、「張本美和選手ですね」と加藤さん。「何年か前に対戦した時にかなりの衝撃を受けました。この年齢でこんなプレーができるのかと。頭もすごく良くて、技術だけではなくて戦術面も高い能力があります。まだ16歳ですしこれからどこまで強くなるのか楽しみです」と期待を寄せた。
[取材・文:渡辺友]
【関連記事】「中国との差は縮まっている」 “王国”の牙城を崩す日は近い? 元世界選手権ベスト8・加藤美優が語る卓球日本女子の現在地
【関連記事】「この涙が、彼女をさらに強くする」またも全日本準優勝に終わった張本美和 中国メディアは成長ぶりを称賛「無限の成長の可能性がある」
【関連記事】平野、伊藤、張本を下して初戴冠!大藤沙月の大金星に中国メディアも驚き「張本クラスがまた一人登場した」






