なぜ俺じゃないんだ!?ノムさんが未練タラタラだった「日本代表監督」の座
プロ野球の南海やヤクルト、阪神や楽天で監督を務めた野村克也さんが2月11日、虚血性心不全のため84歳で亡くなられました。戦後初の三冠王、生涯一捕手として語り継がれる強打の伝説的キャッチャーというだけでなく、指揮官としては3度の日本一に上り詰めた「名将」です。さらに晩年は「ボヤキ」がお茶の間の人気を集めるなど、名解説者としても人々に親しまれました。野球の奥深さを伝えた功績は今後も語り継がれていくことでしょう。
そんな「ノムさん」が夢見ながらも、たどり着けなかったポストがあります。日の丸を背負い、侍ジャパンを率いて国際試合に臨む-そんな「日本代表監督」の座です。
「野村ジャパン」があるかも-。一瞬、野球ファンが夢を見た時期がありました。
2008年、星野仙一監督のもと、北京五輪での金メダルを目指した野球日本代表ですが、結果はまさかのメダルなしに終わった、あの年のことです。
翌2009年の第2回WBCでは一体、誰が日本代表を率いるのか?
2008年秋、「現役監督の兼任は困難だから」を理由とした「星野続投」の流れに対して、マリナーズ・イチローが「現役監督から選ぶのは難しい、では本気で最強のチームを作ろうとしているとは思えない」と海の向こうから発言するなど、後任監督問題が混沌としました。
その時、あるテレビ局が「誰が日本代表監督にふさわしいか?」をアンケートしたところ、1位に輝いたのは…。
なんと、当時楽天の監督だった野村さんだったのです。
「ありがたいよな。就任には一切、支障はないよ」