井岡一翔×堀口恭司、「追う立場」から「追われる立場」へ、今若い世代へ伝えたいこと
日本の格闘技界を引っ張るトップ選手の対談が実現した。
ボクシング第33代日本ライトフライ級王者で、WBCやWBAなどで日本人男子初の世界4階級制覇を成し遂げた井岡一翔と、総合格闘家で、現RIZINバンタム級王者で日本人史上初のBellator世界王者となった堀口恭司が、共にスポンサーであるHALEO協力のもと対談を行った。
「追う立場」から「追われる立場」へ
世界のトップで活躍を続ける井岡と堀口だが、現在井岡は31歳、堀口は30歳と「ベテラン」の域に入りつつある。年々若い世代の活躍も著しくなってきているが、この先「追われる立場」となっていくにつれ、どのように若手を向かい入れるかについて語られた。
井岡:「僕は、勢いは一つの要素として大事にしているんですが、若くして(上を)食ってきている時の強さって、ポテンシャルできているので、中身がなかったり、何故その動きができているか分かっていない選手が多いと思うんですよ。なので僕は、戦い方的には勢いのある選手は怖くなくて、勢いのある選手を勢いで止めることは、僕は簡単だと思うんです。ぶつかってから、それをわからなくすると、相手も何をしていいかわからなくなる。そういう戦い方でいうと若い選手に怖さは感じません。あとは、自分がやる以上は世界で戦ってきた井岡一翔としてトップにいて見本になればいいなと思います。」
堀口:「自分はどちらかというと、若いやつが勢いあってくるという感覚ではないんですよね。シンプルに、毎回、一試合だと思っているので、ブッ飛ばしてやろうという感じですかね。『勢いあるよ!』って言われても、『ふ〜ん。で?』ってなっちゃいます(笑)」
追われる立場であっても、自分のやるべきことをこなすことに変わりはないと話す2人。そんな2人が、若い世代に向けるアドバイスとは?
井岡:「アドバイスというか、自分がこれまでやってきたことで、若い選手が海外に行けたりだとか自由になってきている。そういうように、若い選手の道標になれればいいなと思います。」
堀口:「若い人に限らず色んな人に言えるのが、中途半端じゃトップに立てないということですね。本当にトップを目指すやる気があるなら、とことんやらないと結果は出ないよ、中途半端じゃ何も成し遂げられないよと伝えたいですね。」