MLBよりも早く決断! 韓国球界が来季からロボット判定を導入発表 選手からは「心理的な拒否感」も強行した理由は?
“アジア大会制覇で野球に注目が集まっている状況で、KBOは思い切った決断を下した。(C)Getty Images
現地10月19日、韓国プロ野球(KBO)は来季から投球のストライク、ボールかをAIで定める自動判定システムと、投球間隔を制限する「ピッチクロック」を導入すると発表した。
いわゆる1軍レベルでの機械によるボール判定の正式な導入決定は、メジャーリーグよりも早い。まさしく革新的な発表と言えよう。
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もっとも、「ロボット審判」とも言われる判定システムは極めて新しいものというわけではない。すでに数年前から米マイナーリーグの試合では実用されており、韓国球界では2020年シーズンから2軍戦で導入。今季からは高校野球でも試されていた。
より試合進行が円滑になると見込まれる。同判定システムは球審が機械の判定を受信機で聞いて宣告。1試合で各チーム3度、判定の確認と訂正を求める「チャレンジ」が申請できるという。これについて「すべての投手と打者に同じストライクゾーン判定を適用することができ、公正な試合進行が可能になる」と語るKBOは判定の正確性と一貫性の維持、試合時間の短縮につながると説明している。
現時点では現場からの反発は少なくない。日刊紙『朝鮮日報』は「ロボット判定の技術的な完成度は100%ではない。そのため、審判組合だけでなく選手組合も反対している。現場では、いまだ心理的な拒否感がある状況だ」と指摘する。試合の流れや秩序を保つために求められる些細なジャッジは機械にはできない。ゆえに選手たちも“人間らしさ”が失われるのではないかと懸念を抱くのだろう。