事実上の戦力外でどうなる? “広島復帰”も囁かれる前田健太の課題をタイガース監督が吐露「答えは出ない。彼からは何も出なかった」

苦闘が続いた前田。タイガース2年目の今季はマウンドでもがき続けた。(C)Getty Images
シビアな世界ゆえの宣告がベテラン右腕に告げられた。現地時間5月1日、タイガースは、前田健太に対してメジャー出場前提となる40人枠のロースターから外す措置(DFA)を取ったと公表。いわゆる“事実上の戦力外”となった。
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現在37歳の前田は23年オフにタイガースと2年2400万ドル(約35億円)で合意。契約最終年となる今季は先発としての復権を誓って臨んだが、オープン戦でリリーフ配置を告げられると、開幕から低調なパフォーマンスに終始。7試合に登板して、防御率7.88、WHIP1.88と精彩を欠いていた。
スタッツだけを見れば、必然の宣告なのかもしれない。広島のエースとして君臨した15年オフにポスティングシステムでドジャース入りを果たしてから10年。まさに節目の年に前田は厳しいDFAを告げられた。
もっとも、“課題”が山積しているというのが、前田の現状だ。今季の成績は防御率7.88もさることながら、与四球率6.75と低迷し、被打率も.273と悪化。制球を乱し、甘く入ったボールを捉えられる場面が散見していた。
球界のありとあらゆる移籍情報を発信する専門サイト『MLB Trade Rumors』は「今年のマエダは昨年まであった勢いを持続できていなかった」と指摘。「一般的に、多額の資金を投じた選手は手放したがらないものだが、マエダの場合は問題の兆候が明らかだった」と成績低下からDFAの選択も致し方ないという見方を記した。