ルイス・ハミルトンがF1歴代単独最多の通算92勝目をマーク 未だシューマッハーが優位に立つとされるポイントとは?
シューマッハーとハミルトンをタイヤ開発で支えた浜島裕英氏。現在は日本のナカジマレーシングの所属(鶴田真也撮影)
それでもある点ではシューマッハーが優位に立つことがあるという。
「人を呼び込む力、引き寄せる力はマイケルの方が上かな?」。シューマッハーは1994、95年とベネトンでシリーズ連覇。その時にチームを支えたのが当時テクニカルディレクターのロス・ブラウン(現F1運営会社マネジングディレクター)とチーフデザイナーのロリー・バーンだ。
2人はシューマッハーがフェラーリに移った後も苦楽を共にした。ブラウンは一緒に新天地に引き抜かれ、デザイナー引退を表明していたバーンもシューマッハーに説得されて跳ね馬の一員となった。ちなみに2010年にメルセデスからF1に復帰した際にチーム代表を務めていたのがブラウン。シューマッハーの周りには血の結束のようなものがある。
一方のハミルトンは勝利した後は公式インタビューなどで必ずチームスタッフの仕事ぶりをたたえるものの、他のドライバーとは不必要に交わることなく、常に孤独な闘いをしているように映る。F1を引退したら、そのまま2度とパドックに戻ってこないような気さえする。
強いドライバーが強いチームに仕立て上げるのはF1では自然の流れ。もちろん、優勝請負人として高額の契約で加入するケースもあるだろうが、フェラーリにせよ、メルセデスにせよ、そのチームが黄金時代に導かれるのは強いドライバーがいてこそだと思う。
ハミルトンの次の世代でトップを張れるのはやはりマックス・フェルスタッペンではないか。うまく行けば、来季はレッドブル・ホンダがチャンピオンを取れるかもしれない。が、ホンダはその年でF1から撤退する決定を下しており、1年限りの栄華では黄金時代とは呼べない。そこがつくづく残念なところだ。
[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]
トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)
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