FA戦線で振り回される西武ファン ようやく訪れた「甲斐野獲得」という吉報の価値
西武からのFA流出は山川で21人目だ(C)Getty Images
収束が見えない、ソフトバンクと西武の「山川FA人的補償騒動」。確かに様々な報道に振り回されたものの、例年よりこの時期、表情の明るい人々がいます。
西武ファンの方々です。
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40代のあるレオ党の男性は今の心境をこう語ります。
「今はただ、課題のリリーフ陣に甲斐野投手が加わってくれたことを、嬉しく思うばかりです。正直、人的補償で獲得できるようなクラスの選手ではありませんから。真相は分かりませんが、結果的に甲斐野投手を獲得できたことは、ウチの編成が駆け引きも含めて機能したということ。ここは素直に評価したいところです。だって例年、ウチはFA戦線で煮え湯を飲まされてきたわけだから」
FA制度がスタートした1993年以降、西武の「流出数」は21人で12球団最多。「オフの風物詩」とはいえ、チーム愛ゆえに秋から冬は辛い思いをしてきたと言います。
「ドラフトで縁が芽生え、所沢での入寮から追いかけた『ウチの子』が数年後、家から去って行く…。喜々として買いそろえたグッズだけが部屋に残っていくわけです。『FAは選手の権利』と頭では分かっても、お別れは寂しいもの。同一リーグに移籍して、『敵』となる選手でしたら、なおさらです」
昨年は山川選手を巡る騒動についても心が落ち着かず、最後は「既定路線」と呼ばれた通り、博多の地へ。しかしユーモアにあふれた西武ファンはこれすらも笑いに変えていきます。